2017年8月22日火曜日

Angels2017

SPAC enfant プロジェクト2017Angels公演が終了しました。

今年8年目。木野は離れ、太田垣悠さんという新しい助っ人が加わり(スタッフも何人か入れ替わり)、新しいメンバー2人が入り、新体制での作品。練習期間は短かったものの、大幅変更多数。でもそれについていける子供達の成長ぶりがすごい。そしてこのシリーズは子供達によって変わるんだなあと実感。これまでもタカセの夢、Angelsともに子供達の個性、キャラクターに合わせて変化しているところがあり、同じ内容を行なっていても全く違うお話になっている(!)なんてことも。
今回はかなり新しいシーンとキャラクターが挿入されました。文字通り秘密兵器、、、。でもこれをどのように説明するべきかよくわかりません。見た人はわかると思うんですけれど、説明できないキャラ、、、。
ニヤカムさんのちょっと飛んだ感じがよく出ています。
あとはタカセの夢を彷彿とさせるシーンが出てきました。
思えば始めの頃カイト(今回唯一の男の子)がニヤカムさんの真似をしていた小学生時代を思い出ししみじみとします。

毎年終わった後に打ち上げがあり(お酒はありません)、皆でお話をするのだけれど、今回は普段の生活が踊りに全てあらわれるという話をしました。勉強したり、稽古をしたりもあるけれど、友達と喋っていたり、恋をしたり、喧嘩したり、いろんな日常で考えていること感じたこと、その人の生き方が舞台上に立っているときに出てくる。だから人としてちゃんと生きていくようにとか。
ひとりぼっちのシーンがたくさんあるけれど、みんなが本当に一つになっているからこそできることなんではないかなという話とか。

今回の個人的学習としては壊すことを恐れてはならないということ。壊すことでさらに新しい発見が生まれる。その壊れる、壊すエネルギーがあればこそだということ。いろんな意味で心が痛かったのだけれど、ホッとして気が抜けました。

また一つ宝物が増えました。ありがとう。





鳥取大学ダンス部自主公演 翔

鳥取大学体育会系ダンス部は3年生までで部員数70名を超える大所帯。私は顧問ですが、学生がしっかりしているので、全部自分たちで動くたくましい子たちです。
毎年All Japan dance festival(神戸)に参加するときは創作ダンスを作るのですが、基本はストリート系で、よく大学学食前で強引にライブを開催したりしています。
部活は週3回ということになっているのですが、どうも裏で色々やっているらしく(顧問的には見ないことにしている)、3年になる頃にはそれなりに上手くなるのです。

今年テストが重なったり、申し込み締切を間違えたり、様々な理由で神戸大会に参加できなかった3年生はでもこれではいけないと自主公演をすると言い始めました。
そして次にあった時には劇場と照明さんを押さえ日程も全て決めてやってきました。(ちゃんと相談しなさいというのが後から教訓として残っています)

色々あって大変ではありましたが、舞台で踊るという経験はなかなかできることではありません。特に人数も多いので、普段のストリートパフォーマンスなどでは全員で踊るという経験すらできません。なので、こういう時間を持つことができたのはとてもとても良かったと思っています。
特にこれまではイオンモールのエスカレーター前で踊るのがメインイベントだっただけに、自分たちがやってみたいなということをやってみる勇気を持つことができた。踊る場所を作ることができるということを知ったのは大きかったと思うのです。

こういう子たちが卒業してからも当たり前のように集まって踊るようになったらきっと変わるんじゃないだろうかとそんなことを思うのでした。


チラシ校正とかちゃんと見せに来ないし、プログラムも見せないまま印刷出しちゃうし、自分たちで頑張る分抜け落ちているところもたくさんありながら、でもやってみちゃうこと。勢いは大切だと思います。

鳥取まちなかデビューです

8月5日鳥取Jazzの皆さんに誘われておそとで踊るらしい@パレット鳥取
と今後の予定に載せていた通り、私もよくわかっていなかったのですが、毎年行われている鳥取JAZZ(今年は11月3、4、5日)の宣伝も兼ねて、行われているストリートライブに参加させていただきました。
さすがに大人数バンドに一人は辛いので鳥取ダンサー田中悦子さんもお誘い。

この日は歩行者天国でたくさん夜店が出ていたせいか、鳥取にこんなに人が!!という驚きの賑わい。
菊池ひみこさんと松本正嗣さんは鳥取でアフターアワーズというジャズライブハウスを開いています。http://afterhours-tottori.jp
鳥取大学ジャズ研をはじめとして鳥取東部といえばジャズのイメージを作ってきた立役者。ご本人は色々やってきたのよという話をします。この日もサンバとか歌うチームもあって、ジャズに限らず幅広く”音楽”を行なっています。
先日も子供達が変わらないとということで、小学校での指導の試みなどをお話いただきました。まず楽しむこと、まず巻き込まれること、できるだけ多くの人に知ってもらうこと。鳥取は人口が少ないですが(何せ全部で55万人)アートに興味を持つ人が増えると嬉しい。知らないから見にこない、聞こうとも思わない。こんな世界もあるんだというとっかかりを作るのは大事なことではないかと。
うまいダンス、うまい演奏のもうちょっと前に戻すこと。

夏至祭と合わせてなぜ私が即興を押しているのかといえば初めての人でも巻き込み、巻き込まれる可能性を有しているから。そして私が純粋に楽しいと思って踊っていた頃を思い出すとそこではないかと。
ジャンルを問わず飛び込んでしまうそんな何でもありな頃を思い出しました。

今年の鳥取JAZZは実は高知で参加できないのですが、これからも少しずつ繋がれたらと思っています。


松本さんに
「なんかね、自然なんだよ、当たり前のようにふっといるの。」と言われたことが印象的でした。自己主張するのではなく、音とともにある。同じレベルであれるようにと私は思っています。

2017年8月2日水曜日

グッケンハイムと鳥取デビュー

7月3日旧グッケンハイム邸(神戸)池田千夏トリオ
7月7日鳥取大学アートプラザ 池田千夏デュオ

東京時代に行っていたsound and herbの池田さんが関西に来るというので、グッケンハイムと鳥取で踊ることにしました。ちなみに衣装の金子さんも神戸にはいらっしゃるとのことで白い妖精さんモード(滅多に着ることはないタイプ)の木野お披露目です。

グッケンハイムの時にはトリオだったこともあり、日本の唱歌シリーズとかが入っていて、夏だけれどペチカとか。からたちも。趣のある洋館はそのままでも絵になるので、とても素敵です。実は庭が結構広くて、狙っていたのですが、残念ながら夜は暗くていまひとつ。次に来る時はマチネ設定して外でも踊りたいものです。
最近は鳥取に来たせいもありますが、おそとダンスが増えています。サイトスペシフィックというべきでしょうか。その場所を利用して踊る。
本当はからたちからの時のようにちゃんとリサーチして場所もしっかり使い込んで踊りたいものです。
塩屋いいところでした。神戸とは思われないのんびりした感じで。

鳥取ではうちの学生さんたちがわらわら来る中、水谷さん曲を中心に構成が変わり、ぐっとインプロ色が強くなりました。(曲なのだけれど、自由度が高い)当日リハでああでもないこうでもないと模索してましたが、音もダンスも同列なんですほんとはと言う感じが伝わったらいいなあと。
見に来てくれたうちの先生が「次から次へと世界が生まれてくる玉手箱のようだった」というちょっと夢のような言葉をくれました。もう一つキーワードは「そこ(メール本文を読まないと話からなくてごめんなさい)に世界がひらかれている確かさ」。すごいなあ、見えちゃってるんだなあと。これはかなり励まされます。
遠くへ。エネルギーをおくってみました。

 

みみをすます@スタジオイマイチ(山口)

6月17,18日スタジオイマイチ(山口)
谷川俊太郎「みみをすます」をもとに。
今回夏至祭の直前のかなり忙しい時期ではありましたが、一つ作品を作りました。
谷川さんの詩をもとに朗読を録音し、加工し、それとともに踊るものです。
ここしばらく振り付け的にかっちり作ることができなくなってきていて、(音も生のものが多い)録音した音で踊るということは必然的に固定せざるをえなくなるわけで、なかなか大変です。
音自体も録音に録音を重ね(文字通りの意味で)ある意味、2重3重にいろんな音が聞こえるようにし、Mobiusの時のチラシの音版みたいな感じになりました。
でも動きと音を固定したことで本当に「みみをすます」ことではなくなってしまう。
つまり、この作品のプロセスにおいて、リアルに「みみをすまし」ていたわけで、それを出し切れなくなってしまったという点では未完成なのです。

私がなにものかに動かされている感覚を音上で表すとこんな感じとか、ビジュアルイメージで表すとこんな感じ(Mobiusチラシ)というのはIchIの頃から確実にあって、わかりやすくはできるのだけれど、でもそういうことではなかったはずで。
そういうわけで高知で再挑戦を図ります。

たまたまなのですが同い年が揃って、そういう意味でも面白い回でした。田村さん作品はかっちり作りこみ系だし(超ウェルメイド、名作です)、笹本さんキャラ面白すぎだし、大脇さん専門生かしまくり(テクノロジー系)。地方で活躍している面白い人たくさんいるんです。
そういうわけで日本海側ネットワーク、できるといいな(山口は瀬戸内海にもつながっているけれど)です。


驚くべきは鳥取から山口へは岡山へ出て回った方が早いという事実。片道5時間コース。
でもまた行きます!!