2020年5月3日日曜日

憲法記念日20200503

今日は憲法記念日で日本国憲法が施行された日でもある。
公布は11月3日で文化の日なのだが、11月3日は旧天長節でもあり、明治天皇の誕生日でもあった。(旧暦9月22日)意図的にその日にあわせたとも言われている。

この緊急事態が出されて半月たち、しかしこれでは収束しないだろうとさらなる強化を求めて改憲へと言及すると言われている今日の会見。明治時代大好きな現政権の改正草案を見るとかなりの衝撃を受ける。昨年の「ダン体早稲田表現の自由編」では表現の自由の条項を取り上げたが、家についての項目など驚かされる。自衛隊の問題だけではないので注意が必要だ。公の力が強くなり、すべての項目において公の秩序に反しないことが求められるようになってくる。個人の自由の制限が強くなり、国のため、社会のための個人の活動という視点になる。実際に並べてみるとわかりやすい。第2項があることで、第1項が実質ないものとなってしまう。公益とは、公とは何かということが国の政府のとなると今行われているデモに対する圧力がまかり通ることになっていくだろう。(一方ですでにそれが行われている事例が「デモと民主主義」(HBC放送)で表れていた)大日本帝国憲法よりまずい、そんな案だったりする。


´現行の日本国憲法第21
「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」
´大日本帝国憲法第29
「日本臣民ハ法律ノ範圍内ニ於テ言論著作印行集會及結社ノ自由ヲ有ス」
´自由民主党憲法改正草案第21
「1集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保証する。
2前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは認められない。
3検閲は、してはならない。通信の秘密は侵してはならない。」

私たちは日本国のために生きているわけではない。ましてや天皇のためでも安倍さんのためでもないがそこが根本的に変わってくる。ただ実際の現実社会において、「コロナ 自警団」と呼ばれる人たちの存在やあいちトリエンナーレの時の電凸さんのように「社会のために」あるべき姿を強要したい人はたくさんいるのは事実である。
現政権に対する不信感(マスクに限らずこれまでのもりかけ問題なども含めて)があるにもかかわらず、どうしてこれだけ強気に出ることができるのだろう。支持率もこんなにあるのはなぜなのだろう。(それでも一時期よりはだいぶん下がった。実感としてはもっと下がるべきだと思う)。それよりは今行わなければならないことが多数あるはずなのに。
マスクのお金、医療従事者や環境設備に回せなかったのだろうか。この緊急時に軍事費にこれだけお金をつぎ込む前に、人救おうとならないのだろうか。そのための補正予算であり、3月にはすでにある程度大変なことになるのが見えていたのに強硬に進めてしまった。オリンピックの延期もまだまだ情勢が見えていない中さっさと決めてしまい、それまで隠れていた(隠していた)感染者の存在が明らかになった。この国のちぐはぐさ。

残念だけれど現在の政権には今生活に苦しむ民の生活のイメージがないのかもしれないと思う。家父長制がとっくに崩壊し、家を持たないで暮らしている人たちや、家から逃げてきた人たち、あと1ヶ月お店を維持することはままならず資金繰りに奔走する人、そういう暮らし方を知らない人たちが政治を立てるとこうなるといういい例だと思う。
政治家が世襲のようになることで、また周りにチヤホヤされることで自分の周囲のお友達を守ることを重視するようになってしまう。

舞台公演の助成とかでも知り合い、友人関係のネットワークは確かに影響しているとは思っていて、そういうのどうかなと思っていたけれど、巨額のお金が動くところはより一層その色彩が強くなる。つまりそういうお友達作ったもん勝ちみたいなことが起きてしまう。学校つながりを大事にしたり良さそうに見えて排他的だったりする(結果的に有名大学への進学希望が増えるのでしょう)。今時、そこなのか?


声を出せない人が生きやすい世界はきっとすべての人に優しいはずだと私は信じている。
そういう憲法を残してきたはずで、少なくとも今はそれを変えることに疑問を感じる。それよりはその憲法の意味をもう一度学び直した方がいい。なぜこれがあるのか、どういう意味か。政治は国民のためのものであるという当たり前の原則にきちんと立ち戻った方がいい。私は高校時代日本史を選択していたが、入試に間に合わないなどの都合で現代につながる政治についてはほぼ扱われなかった。各個人が意識的に知ろうとしなければ知らされないままになってしまうこの現代に至るまでの歴史。それすらも改竄されていたり見えにくくなっていることはありうるけれど、それでもちゃんとみようとする必要がある。

憲法記念日とは関係ないけれど法律について勉強中。

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