2017年4月11日火曜日

芸術入門 2017

新学期が始まります。
今年から一般教養の芸術入門なる授業でダンスの映像を見ながら話すというのが始まりました。7回。
前半ダンス

4月10日 ガイダンス、クラシックバレエ
4月17日 コンテンポラリーダンス、モダンダンス
4月24日 舞踏

5月1日 →以下のいずれかの公演を見る
5月15日 日本の伝統芸能 (能、狂言、歌舞伎「道成寺」を中心に)
5月22日 民俗芸能の可能性(愛知県東栄町「花祭」、沖縄県竹富島「種取祭」を中心に)
5月29日 コミュニティダンスの考え方

普通の学校だとなかなかないのですが、やはりダンスは生で見るべきだろうということで、夏至祭か、鳥の劇場公演か、はたまた麒麟獅子か何か観に行くように1回を設定。残りの6回で謎のダンスワールドを堪能していただきます。

思えば昨年は1回目の授業で芸術文化センターって名前だけれど、芸術と文化ってちょっと違う、何が違うか?という問いかけをしましたが、一般学生さんにもこのいろんなダンスワールドがあるということを知っていただくべく、設定しています。

最後はなんと踊る?らしい。


1回目はクラシックバレエということで、超きらびやか〜な感じの技全開の白鳥の湖(オペラバスティーユ版)をお題にしながら、トゥシューズやコルセットのような身体を変えようとする意識や、身体を拡張し、少しでも大きく見せようとする価値観、ジェンダー意識の変化などにまで話を広げ、ダンスから見えてくる社会の断面に触れられるよう工夫してみました。

次回はさらにディープなコンテンポラリーダンスワールドへ。ロイフラーやウィグマン、ピナバウシュからジェロームベルやカステルッチまで。ついでに前回盆踊りもダンスだというと笑いが起きていたので(どういう意味??)、SPACさんも扱わねば。

3回目は2月の大野さんがかなり強力だったので、その時のレクチャーをもとに構成。歴史背景にどこまで触れられるか。

5回目は静の元ネタ「道成寺」(正しくは道成寺だけではないけれど)について能、歌舞伎両方をみながらお話しします。一応元狂言研究会としては狂言についても触れないわけにはいかないです。(なぜか鳥取では狂言だけの公演が結構多い)

6回目、おそらく今自分がちゃんと身体に入れなければいけないところなのですが、とにかく進み始めてみようと思います。舞踊の始源とはどういうものか。
今日の発見としては
神憑りの際の動作を、正気で居ても繰り返す所から、舞踊は生れて来る。(折口信夫国文学の発生1より)神懸りの動作は芸能ではないがそれを正気でいてもするところに芸能が生まれる(本田安次図録日本の民俗芸能より)

舞踊の中にあるカオス、あるいは熱狂は人々のエネルギーとなる。しかし一方で利用されやすく、危険性も高い。それをわかりつつ出来るかということ。

私はショスタコビッチみたいな感じはできないなあとつくづく。

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