2018年12月31日月曜日

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○鳥取夏至祭についてはこちら
2018年鳥取夏至祭は6月22、23、24日で設定する予定です。募集などの詳細は後日お知らせさせて頂きます。

○大学用HPを作りました。詳細はこちら

公演予定などは今後の公演予定をご覧ください。

○Dance Potlatch ダンスのおくりもの
DVDを販売しています。(驚きの500円)収益金は踊るキノコ基金にまとめられ今後の活動へと生かします。
くわしくはこちらをご覧下さい。
お問い合わせをいただくのですが、送料のほうがかかってしまうため、東京、神奈川の方はBankART studio NYKショップ(馬車道)もしくは綜合芸術茶房喫茶茶会記(四谷三丁目)にてお買い求めいただくようお願いしています。うちのお店でもおけるよという方いらっしゃいましたら、お知らせください。
なお、札幌圏はキノコチケット札幌、鳥取はキノコチケット鳥取で対応しております。
ご希望の方はキノコチケットkinokoticket@gmail.com(@を英数字に直してください)まで。




20th sentiment ( Sapporo Biennale pre-event) film : Katsura Ishida

Mobius鳥取編(Chicago Moving Company 2016)film: Yusuke Sasaki
Mobius東京編(Chicago Moving Company 2016)film: Yasunobu Nakagawa

このページはダンサー木野彩子の現在の活動をブログとして紹介しています。
プロフィールの詳細やこれまでの活動につきましてはおどりこさいこ(http://saikokino.blogspot.jp)をご覧下さい。

This page is Japanese dancer Saiko KINO 's blog. Sorry, this blog is Japanese.
If you need to more detail of Saiko's work, please check Dancer Saiko page(http://saikokino.blogspot.jp), and click the label.


2018年9月20日木曜日

機織り

死者の書の中では郎女さんが機織をするシーンが印象的にえがかれている。(やぶさんがフレームドラムで演奏してくれている)

アンケートやアフタートークでの質問に出てきたように夕鶴を思い出す人も多い。(ただ機織りだったからではなく、コウノトリもどきが鶴っぽかったせいかもしれない)神話や昔話には機織や刺繍などの針仕事をする女性が多く出てくる。わかりやすい例では七夕などもそう。女性の仕事として認識されていたことの表れだと思う。
実際にチクチク、(残念ながら私は機織をしたことはないので刺繍や手縫いをしているときの感じ)作業していると、結構集中し、あっという間に時間が過ぎる。黙々と郎女はおもかげさま(俤様と変換される)を思い、念をこめていく。曼荼羅の中には黒い糸の部分(特に梵字)髪の毛を織り込んだりするものも多いのだそう(奈良国立博物館の展示)。あちこちに心が飛んでいかないように、走り出してしまわないように、無事を祈り、織り続ける。

(でも郎女さん走り出しちゃうんだけれどね、と言うのを鳥を追っかけながら杼となって糸の間を走り抜けるということにしました。作品中ずっと私は走り続けています。)


ちゃんと今やるべきことをします。

とりあえず岡山でアメノウズメです。(機織のアマテラスではなく、足踏みの方がきました。目覚めさせます)

2018年9月17日月曜日

死者の書再読@城崎to 鳥取15日目

死者の書再読@城崎15日目

通常2週間の区切りなのですが、連休ということもあり、この日までの滞在にしていただいた15日目。昨日入りそびれた(打ち上げがあったのです)お風呂に行き、皆様を送り出し、温泉寺さんへご報告とお礼に伺い、そしてジオライナーで帰ってきました。

少人数で動かしていることもあり、昨日終わらなかった撤収も、リノ巻までお手伝い。心強いスタッフさんに支えられています。小林くん、友松さんありがとう。友松さんが色を塗ってくれたコウノトリもどき(試演会の前にこれはコウノトリではない!とコウノトリ偏差値の高い城崎町民に止められたのでただの鳥)は結構人気で(実際2回のアフタートークどちらでも触れられるという)、電車に乗って鳥取まで来ることに。注目を浴びながら、飛んできて、現在は大学に。次回までに改良が重ねられるのでしょうか??

無事に試演会まで持ってこられたのも、城崎の仏さまのおかげだろうということで山を登り、温泉寺に。はじめに伺った場所に再び行きました。前回は雨ということもありロープウェーだったのですが、歩いて登るのおすすめです。カンパニーダンサー時代から訪れた土地では必ず丘や山に登っているのですが(仕込み日や移動の前などふとした空き時間に)教会やお寺、神社の多くは山の上から静かに町を見守っていて、一番いい場所に作られていたりするものです。この街に感謝を。

そして何よりアートセンターの皆さんと、死者の書メンバーの皆さんです。
遠方から来られている方ばかりなので、出発時間もそれぞれで。一人一人お見送りし(でもやぶさんは今日もワークショップがあるので城崎に残っています)、その際に任命証を渡されました。(市長さんネームです)
ここに滞在したアーティストたち(そしてインターンなどの学生もまた)は城崎の宣伝に努めるという任務を引き受けるのです。なんと!
市長さんはなんだか気に入ってくださったのか1日目にご覧になった後、2日目打ち上げの席にもお越し下さいました。差し入れもありがたいことです。冒険者の話(植村直己の記念館もあるのです)として目標に向かって着実に一歩ずつ歩み続けることの大切さと、信じることについてお話し下さいました。ある種のビジョンやシンボルを見出すことは人のみが持つ力ではないかと。

ともあれ、ここで作った作品がお外へと飛び立つのであればそれもまた城崎の宣伝になりますよね。きっとまた遊びに行きます。山陰アートネットワークつないでいきましょう。今後ともどうぞよろしくお願いします。

遠足はお家に着くまで続く。
そんなわけで、これからお家に帰ります。
その前にチラシの入稿。

死者の書再読@城崎14日目

死者の書再読@城崎14日目

城崎での滞在制作も最後。今日は2時からの本番後、ばらし、片付け、などなど。

今日の公演では2回(ただしくはそのあと何個かキューが飛んだり戻ったりしたので複数回)照明がふっと消えるというアクシデントが起こった。あ、きちゃった。と思わずぽつりと呟いた。

これまでも何度か音がなるとか火災報知器がとか、色々言われてきたけれど、みんなわるさはしていない。なんか喜んでるのかもと思い、好意的に受け取ってみる。
わたしは霊感が全くない(と思う)けれど、ずっと何者かと踊ってきた。それは今も昔も変わらない。

舞台とは見えないものを見ようとして多くの人が試みてきた場所。
音楽家は音楽で、踊り手は踊りで、照明家は光で、どうしたら良いかと模索する。それらの実験を試みれることがいかに豊かなことか。まずはこの城崎で試みることができた事、この場所とサポートしてくださった皆様に感謝です。
たくさんのコメントやアンケートの記述、とても嬉しく思います。これらを羅針盤にこの旅は12月まで続きます。
再び読むというのは私が折口の本を新解釈するという事だけではなく、これを見た観客も読んで見たくなってしまうような作品のようでそこで生じる再読、さらに言うと、私たち出演者達はまたこの本を読み返しなおすと言うそこに行くようです。
再読の再読の再読、、、連鎖が続いて行くのです。
1年半前につけた適当な(すみません)タイトルが、ここできかせてくるとは。

そんなわけで、再読タイムスタートです。


2018年9月16日日曜日

死者の書再読@城崎 プログラムノーツ

はじめに
『死者の書』は民俗学者であり国文学者、かつ詩人でもある折口信夫(おりぐちしのぶ)が遺した小説です。タイトルからおどろおどろしいイメージを想起してしまいますが、当麻寺に残る曼荼羅を織り上げたという中将姫の伝説が元になっているファンタジーなお話です。
 時空を超えて心惹かれる男女の恋物語とも受け取ることもできます。
 民俗学者としての知見を取り込んで、史実(及び伝説)を踏まえていますが、彼自身の恋心を込めつつえがかれており、最終的に小説という形で仕上げています。
 近代以降、私たちは目で見えることばかりが全てだと思うようになっています。でもはるか昔から私たちの祖先は、死してのちの世界や霊の存在を信じ、様々な宗教や哲学という形でその智慧を磨いて来ました。死を思うこと、それらは私たちの生活を豊かにし、まただからこそ今、生きている時を大切にしようと思えるようになります。
 芸能の歴史はこの見えない世界をいかに現出するかということに力を注いで来ました。たとえば世阿弥は複式夢幻能という手法を編み出し、あの世から訪れる霊を後シテという形で生み出しました。クラシックバレエでもジゼルやラ・シルフィードを思い浮かべればわかるように妖精や精霊が登場して来ます。民俗芸能でもその多くは求愛や祈りに起因するものですが、鬼などの形でこの世のものではない異形のものが現れます。
 楽しい、面白いということを超えて、今の時代だからこそ必要な“もうひとつの世界”を折口さんの言葉から読み解いてみようと考えました。小説は結構難解です。映画のコラージュのように何層にもレイヤーが張り巡らされており、しかも編集されている。でもその言葉の迷路を踊りと音楽の力で超えられないか。この張り巡らされた迷路は折口さん自身の心を隠そうとする防御とも見え、それを一枚ずつはがしてみます。
 このお話は2つの世界が重ね合わせられていますが、その理解のためには私自身がその両方の立場を演じてみる必要を感じました。男性性と女性性。全く異なる世界を持つ音楽家2人に協力をお願いし、この2つの時空を超えた世界が出会う瞬間を作り出そうしています。
 おそらく最後にあらわれる純粋な心が今の世の中に必要なものなのではないか、そんなことを私は思います。相手の幸せを願い、どうにもならず走り出してしまう郎女はきっと折口自身であったのだろうと。(本人も中将姫になって書いたとエッセイに書いています。)そしてそういう想いによってしかこの世の中は動いていかないのだろうとも。
 この作品を見て原作を読んでみたくなったら嬉しく思います。折口さんの言葉の持つ力をぜひ直に体験して見てください。

あらすじ
平城京の都の栄える頃のこと、春の彼岸中日、二上山(ふたがみやま)に日が落ちるとき、藤原南家の郎女(いらつめ)は尊い俤びとの姿を見た。それ以来、千部写経の成就に導かれ、非業の死を遂げた滋賀津彦(しがつひこ)を思い、「おお、いとほしい、おさむかろうに」と蓮糸で機をおり始める。できあがった巨大な布に尊い俤びとと重なるその姿を描くことで曼陀羅を完成させ、全てを成し遂げた郎女は、さまよう魂を鎮め、自らも浄土へといざなわれていく。





シーン1滋賀津彦の世界
うた:杵屋三七郎、おどり:きのさいこ
 ひさかたの 天二上に、我が登り 見れば、とぶとりの明日香 ふる里の 神無備山隠りかむなびごもり、家どころさはに見え、ゆたにし 屋庭やにはは見ゆ。弥彼方いやをちに見ゆる家群 藤原の朝臣あそが宿。
 遠々に 我が見るものを、たかだかに我が待つものを、処女子をとめごは 出で通ぬものか。よき耳を聞かさぬものか。青馬の耳面刀自みみものとじ。刀自もがも。女弟もがも。その子のはらからの子の処女子の 一人 一人だに、我が配偶に来ね。
 ひさかたの 天二上 二上の陽面に、生ひををり 繁み咲く 馬酔木の にほへる子を 我が 捉り兼ねて、馬酔木の あしずりしつつ、吾はもよ偲ぶ。藤原処女
死者の書4節に出てくる詩。当麻の語り部の姥が神懸りして語る。

シーン2郎女の世界
うた:やぶくみこ、おどり:きのさいこ
春のことぶれ
歳深き山のかそけさ。人をりて、まれにもの言ふ 声きこえつつ
年暮れて 山あたたかし。をちこちに、山 さくらばな 白くゆれつつ
しみじみとぬくみを覚ゆ。山の窪。あけ近く さえしづまれる 月の空かさなりて 四方の枯山 眠りたり。
目の下にたたなはる山 みな低し 天つさ夜風 響きつつ 過ぐ
せど山へ けはひ 過ぎ行く 人のおと 湯屋も 外面も あかるき月夜
折口信夫が昭和5年に刊行した第二歌集『春のことぶれ』にあった表題詩から一部抜粋。(釈迢空全歌集より)

シーン3郎女の失踪
演奏:やぶくみこ、杵屋三七郎、おどり:きのさいこ

シーン4忍び寄る滋賀津彦の影
こえ:杵屋三七郎

シーン5白玉から郎女の2度目の失踪
演奏:やぶくみこ、杵屋三七郎、おどり:きのさいこ

シーン6機織り
演奏:やぶくみこ、おどり:きのさいこ、鳥:杵屋三七郎

シーン7曼荼羅を描くということ
演奏:杵屋三七郎、やぶくみこ、おどり:きのさいこ

 すでに死した人である滋賀津彦(大津皇子がモデルとされる)の世界を舞台の左手に、今生きている藤原南家郎女の世界を舞台の右手に設定しています。滋賀津彦の言葉を杵屋三七郎さんに、郎女の言葉をやぶくみこさんにうたっていただいています。

死者の書再読@城崎13日目

死者の書再読@城崎13日目

なんとか無事初日の幕はあき、毎日の変更に関わらず、皆さん頑張ってくれ、良い感じの1日目となりました。明日もあるので、あまり遅くならないよう。

チラシの絵を描いてくれた小川さんが絵を額装して送ってくれ、アートセンターに展示して見ました。そして死者の書関連本も置いて見ました。漫画から文庫本、折口関連の研究所のほんまで。当日パンフレットも作成しました。(簡易版だけれど)

終了後のアフタートークでは様々な質問が出され、熱心に見てくださっている(アンケートの回収率も異常に高い)ことがとても励みになります。またあした、良い舞台になるよう備えて早めに寝ようと思います。

城崎と鳥取では舞台機構が異なるため、同じ演出にはなりません。つまりここでは明日まで。ぜひお越しくださいませ。


2018年9月15日土曜日

死者の書再読@城崎12日目

死者の書再読@城崎12日目

本日はゲネ。
でも明日の本番でもやらないペイント実験付きなのでハードルがかなり高いゲネ。KIACの皆さんが見てくれました。そうなんです。完成形はあくまで鳥取。
鳥取舞台監督の北方さんの支えにより(でも明日からは海外渡航で京都に戻ります)、なんとか見えてきたところで、長めのミーティング。まだまだ先は遠いです。

プログラムノーツも簡易版ながら書きました。(今日15日になってしまったけれど)
さてさて頑張りましょう。
これから来ようか迷っている方、日曜日の方がおすすめとのこと。お待ちしております。

おまけ:今日発覚したのは山陰ジオライナーの宣伝も兼ねて2人以上でJRで城崎や豊岡に鳥取からいくと(もしくはその逆)半額かえってくるのだそう。すごいキャンペーン。と、いうわけで2人以上でお越しになるのおすすめです。