2015年8月31日月曜日

Angels⑬ ワークインプログレス終了

Angels ワークインプログレス無事終了しました。
追加公演をあわせて3回の公演全て完売(ご家族のご協力も大きいと思います)のなか、子どもたちは毎日、毎回新しく発見を続け、現在のベストは尽くしたのではないかと思います。
正直よくがんばった。
稽古時間も短く、毎日怒濤の変更状態の中、往復の電車のなかなどフル活用してなんとかのりきったという感じがします。
でも、これはまだワークインプログレス。
(中1二人は「え?来年もあるの??」などといっていますが、まだまだ続きます。)
来年までの宿題もたくさんもらいました。

ヨーロッパではダンサーの表記がinterpretorとなることがあります。
これはレパートリー作品等の解釈を行う人ということで、役者、歌手等を含む舞台公演ではよく使われます。とりあえずだいたいの動きを身体にいれることで今年は精一杯。では来年、それぞれの子どもたちがどのように自身のものにすることができるのか。

ニヤカムさんがいない間、ときどき様子をみていく予定です。





バオバブの木ともしばしのおわかれ。またすぐにね。

2015年8月28日金曜日

Angels⑫夏休みの終わり

明日はゲネ、あさって明々後日が本番。
そんな追い込まれた中、実は子どもたちの学校がスタートしてしまう。

現役中高生の彼らは当然学業優先。学校に行ってそのあと向かってくる(学校によっては今週末までお休みのところもある)。遠方の子もいるためかなりしんどい。タカセの夢の初年度つまり今から6年前は9月のはじめの週(たしか9月4日)が初演だったはずなので、それから比べると丸1週間夏休みは短くなったらしいことがわかる。
毎年子どもたちの学校のスケジュールを見ながらどんどん学校が忙しくなっていることがわかる。脱ゆとりといわれて久しいが、この数年学校の授業、夏期講習など拘束はどんどん厳しくなっているように思われ、現スタッフ(20代から50代まで幅広い)も自分の学生の頃はこうだったなどと比較し始める始末。
がんばれこどもたち。

おとなたちはこどもたちのかえったあと毎日よなよな準備にいそしむ。衣装ぬいぬい、帽子染め染め、そして照明のために踊り始める(?)。

タカセの夢の確か2期生初演時のあと宮城さんは「みんなは大きな船にのっている。ちょっとやそっとの嵐ではこわれない頑丈な船」と、航海に例えたが、今回はみんなで「大丈夫かな」「でもいくしかないんじゃね」「えー」っとおろおろしながら模索している状態。そしてそれは子どもたちだけではなく、おとなも一緒。毎日変更、変更、トライアルの連続。
さて、ちゃんと船動いてくれるんでしょうか。

横山義志さん(SPACの文芸部)が通し稽古を見に来た感想を書いてくださいました。
金子みすずの「みんなちがってみんないい」ではないですが、だれひとりがかけても動かない、だからこそみんなが自信を持って踊るそんな場でありたいと思っています。
http://spac.or.jp/blog/?p=20102

2015年8月25日火曜日

Angels⑪ 追い込み作業中

あれほど暑かった夏も終わり頃。
セミの声もいつのまにかかわり(山の中に暮らしているので、その辺り敏感)いつのまにやらコオロギが鳴き出す。

子どもたちの練習も怒濤のようにすすんでおり、昨日は衣装を着けての稽古でした。
(まだ直し途中なので、子どもたちのかえったあとはスタッフ総動員で衣装直しをしています)衣装、かわいいのですが、ニヤカムさんよりみてのおたのしみと情報制限(?)がかかっているため、今回のSPACブログ、衣装は隠されたまま。。。
http://spac.or.jp/blog/?p=20075

きのが結構映り込んでいます。

ストレッチ素材、影あそびなど「IchI」を思い出させる今回の作品。ニヤカムさんは「陰陽」といいはじめ、ますますきの作品に近くなってきました。そこは卒業したつもりだったんだけれどな。

のこり4日。さあ、がんばりましょう。



2015年8月15日土曜日

Angels⑩ 追加公演決定

いきなり売り切れてしまったAngels ですが追加公演が決定しました。
8月30日12時半開演。公演後のワークショップはありませんが、急遽のことなのでお許しください。以下に詳細がでています。
http://spac.or.jp/angels_201508.html


稽古の様子はこちら
http://spac.or.jp/blog/?p=19999

子どもたちの稽古が日中にあり、その後ニヤカムさんと作る作業があり、そしてテクニカルワークと毎日が怒濤のようにすぎていきます。今年は特に新しい作品を作っていることもあり余計に大忙し。毎日衣装合わせや照明実験等繰り広げています。
今回の作品は影を多用しているせいもありIchIを彷彿とさせていて、私の作品ではないのに、アナザーストーリーのようにみえるところがすごい衝撃的。

2015年8月13日木曜日

Angels⑨ ニヤカムさん稽古スタート

ニヤカムさんがかえってきて(最近あまりに日本にいるイメージがついてしまい、ニヤカムさんは日本に住んでいるのだと思われているようですがフランスに住んでいます。)今日よりニヤカム稽古が再開。どんどんつくらないと間にあわないため、どんどんいろんなことを試していき、こどもたちも大混乱中。体力的にも既にばてモード、2リットル水筒が空になる日々。
終了後もテクニカルミーティングがあり、今日は映像のニシモトタロウさんがお越しになり、いろいろお話しました。今回のクリエーションでは映像は使わないのですが、来年以降のことを見越してトライアルをしてみようと考えています。
舞台芸術はどこでもそうなのですが、正解もなければ完成もないのでエンドレスゲームのようなところがあり、特に今回のように新作になるとかなり大変です。でも大人たちはこどもたちが「うわー、すごい」という声を聞くと疲れが吹っ飛んでしまうらしく、夜遅くまでがんばっています。
タカセの夢と連動していることもあり、装置にはやはりバオバブが。今年はBOXシアターでの上演になります。実は結構大きな違いが。でもそれはきてみてのお楽しみ。
ちなみにこのバオバブちゃんは2号でちょっと小型のこです。(バオバブはこれまで3種類と1こ(韓国ミリャンにおかれている)あります)



追加公演を行うことが決まりました。正式な時間等はまた追ってお知らせします。お誘い合わせの上お越し下さい。


追記:静岡の地元を紹介するHPにのせていただきました。ぼけぼけしていますけれども。
http://kenzine.jp/shizuoka/static/special/2015081.php


2015年8月10日月曜日

ゼミ合宿

ゼミ合宿というものがあり、筑波山のふもとまでいってくる。
修士論文をかくべく、ひたすら本を読み、まとめ、本を読みというのを繰り返しているけれど、なかなか大変な作業で、本当にかけるようになるのかかなり不安。
まとめる形というのにあわせて書かなければいけないのに、それにあわせるということがまずできない。研究倫理申請という書類をつくるのに、まずつまづいてしまい、助教さんを困らせてしまう(おそらく普通の人だとこんなところで転ばない)。

優秀なゼミ友人がこれまで発表を聞いてきた中より、木野の分析をしてくれ、それがとても面白く話題になる。話すときの接続詞がすべて逆接になる。つまり、正解という物がなく、常に新しい概念を作り出そうとするがゆえに言語化することできたこと全てを否定してしまう。ある意味いつまでも掘り続けられるのかもしれないが、それゆえに苦労し続けなければならない。(こうして文章化してみるとちょっと不幸な人だ)

さらに論文を書く際には「いいたいこと」が大事だが、私は作品を作る際にもそもそも自分のいいたいことなんてないし、いいたいことから構築していくという作り方をしていなかったということにも気がついた。つまり、1つの事例について調べていき、掘っていくと全てはつながっている一点があり、その一点を見出したらそれを元にそれらの事象を丸めるだけで、「そのようにせざるをえない」というのが作品であった。さらにいうとその私は私の想定した作品を出すが、その作品を見る人がどのように解釈するかは自由であり、その解釈の違いあるいは誤解を私は最も面白いと思う。その変容が起こるのは言葉で説明しきらないからであり、そのわからないことこそがダンスの魅力であり、演劇ではなくダンスというジャンルにいる理由だと思っている。そもそも私が一生懸命構築するという物ではなく、最終的には天からふってくるものであり(?自然のエネルギーとか、なんでもいいんだけれど)、ふってきやすい諸条件とは何かとは考えるけれども、私という存在が表そうとした範囲ではものごとは解決しない。少なくとも「私」をいかに消していくかの方がむしろ大事なのではないか。

それはかなり俗にいうダンスイメージとはかけはなれており、しかも「かわっている」と思われるらしい。私自身はこれまで「かわっている」といわれても???と思っていたが、最近になってだんだんそれがわかってきた。先日のオーバースローパスにしてもそうだが、なにが、なぜどうかわっているのかを言葉の世界の人は分析してくれる。結構な衝撃である。



スポーツ系の皆さんが集まっているので、女子サッカーの試合をみれば元選手の、甲子園をみれば元球児の詳細な解説がつく。それぞれ研究分野が違うので、お話を聞くと面白い。元選手たち(学科には元選手ばかりではなく、様々な職種の人が集まっているが)は私も含め言語化するのが苦手らしく、ちょっと苦心している。しかし、ダンスと少し違うのはチームがあったり、ルールがある中で活動してきているので、形にはまること自体はスムーズにできているし、コミュニケーション力も高い。
学ぶことは多い。