2014年4月27日日曜日

SPACの身体訓練について

SPAC(静岡舞台芸術センター)さんに滞在中、基本はタカセリハーサルがあるものの、日中に余裕があり、東京で仕事がないときにSPAC俳優さんの基本訓練に参加させていただいた(with ニヤカムさん)。
現在マハーバーラタなどに出演している役者さんは年間で契約した役者さんもいるものの、多くはプロジェクトごとに集まってきている役者さんが多い。動きをそろえていくための身体訓練があり、それを毎日1時間ほど行っている。

STAMP(音楽1曲分足踏みをしながら動いていく)
ゆっくりの歩行
円での発声(あえいおう)
ほー(円状に座り超弱音からだんだん声を上げていき、また戻っていく)これは部屋を暗くし座った状態で行う
2人組で行うストップモーションとスローモーション
鈴木メソッドより1部
(立っているバージョン、座っているバージョンなど様々ある。基本的に呼び声にあわせて瞬時に動きを起こし、かつ緊張を保つ。台詞を言うこともある)
クナウカウォーキングより1部
(音楽あり。雲の上を歩いているように歩くなど重力を感じさせないような動き)

日替わりで変化していくものの、初心者(私とニヤカムさん)がいたせいか、比較的わかりやすく言葉の数が少なくてすむものを選んでくださり、なんとかついていく。
これらの多くは10ウン年前にクナウカ時代に行っていたことで多くがそのまま残っており、それもまたこのグループの身体能力の高さにつながっているものと思われる。
私は10ウン年前にうけて以来で(皆様に驚かれる)多くのことを忘れており、なんだか全然別物の動きになっているのではないかと心配しながら参加させていただいた。
しかし久しぶりにやるととても興味深い。
しかもなんだかダンスの身体とは明らかに別物。

今日はマハーバラタ初日。フェスティバルバーもあり皆眠れない(テンション高い!)夜になっています。


2014年4月26日土曜日

ふじのくにせかい演劇祭が始まりました。

ふじのくにせかい演劇祭は今年はゴールデンウィークに開催。
私たちタカセチームはまだ練習に追われる日ですが、今日から開幕になります。
早速よく生きるため死ぬためのレッスンと、ファウスト第一部より上演開始。制作部・スタッフともに掛け持ちなので大忙しの日々です。
ファウストはなんと3時間20分の大作(しかも第1部だけなので、いつか第2部はくるのだろうか、、と思う)。しかし役者さんの力量がただ者ではなく(特に2幕目)見応えのある舞台でした。シンプルな舞台なのに。すごい。

明日も私たちは稽古。そして野外劇場ではマハーバーラタが初日を迎えます。静岡ちょっと遠いですが、なかなかみれない演目が並んでいますので、お時間あればぜひ。(実際都内のお客さんが結構きています。静岡で久しぶりに再会なんてことも。)

2014年4月25日金曜日

身体表現法2014 その2

身体表現法という授業を某大学の国際経営学部で受け持っている。

その授業は中南米文化研究家である先生がウン十年前に作ったもの。現在は廣瀬先生という美術の先生と私、そしてコーディネーターとして設立した先生が3人で受け持つ特殊な形を保っています。

なぜ国際経営で身体表現か
言語を超えたコミュニケーションの力を重視しようとしたのと
異文化について考えるきっかけにしようとしたのだという。
実際授業の中では様々なダンスを取り扱うことになっており、それぞれを比較しながら、最終的なレポートを書くことになっていて、実技楽しそうという学生さんが多々集まる授業(でも出席は厳しい)。

ウン十年前にこの授業を考案した恩師ともいうべき先生が急に亡くなり、その話しを学生達に伝え、その後お通夜に参列してきました。
長らくALSという難病とともに闘いつつ、執筆を続け、また最後の日まで教壇に立っていた先生に敬意を表しつつ、その先生が昔舞踏をやっていた(なんと中南米研究者でありながら舞踏家でもあったという)話しを思い出し、それもふまえてお話をしてきました。

日に日に衰えていく身体を抱え、毎日を大切に生きていたこと。そのような状況にありながら本を出版し、またゲバラの没後50年まで生きるんだと話していたこと。仕事をそして教壇に立つことを最後まで望んだこと。
身体を通していきかたを通して少しでも学生にみせておきたかったことは何だろうかと思いながら、今日の授業ではやはり死ぬまで踊りつづけた大野一雄さんの思想を紹介、その一端にふれてもらいました。
(本当は身体表現法の導入のためクラシックバレエの日だったのですが、急遽変更しました。)

人の一生は長くはなく、
そしていつ終るかわからないからこそ、毎日を大切に生きなければいけないというまだ若い学生さんの言葉はそのとおりで、とても励まされました。


その後身体表現法の初代を担当した先生(母校にいる)にお会いし、いろいろおはなしし、その先生のこと、学生さんのこと、母校のこと(明日は卒公だ!がんばれ!!)、一般の学生さんがダンスにふれるということなど様々な話しをしながら、御殿場からの長い道のりを帰ってきました。


著作を読み返していたら、生を美とし、死を思考から排除しようとする西洋文明にたいし、死を受け入れ見つめることで生がよりいっそう輝くという考え方がでていました。西洋文化もまた数多くある文化の一つでしかなく、さらに多くの非西洋文化の影響を少なからず受けて出来上がったものでしかない。つまり、私たちは様々な文化、様々な生き方があるということを知るべきだし、お互いに尊重していく必要がある。
多様性はSPACせかい演劇祭のテーマの一つ。
internationalからglobalへ。
そんなことも見据えていたのだろうかと思いつつ、先生をお見送りしてきました。


今日の授業は動いていないけれど本当にヘビーで、しかしすごく考えさせられた会でした。静かにご冥福をおいのりしたいとおもいます。


おまけ
その日、おそらくその時間、私は希少糖ソーダなる製品を自販機でみつけ、お届けしなきゃと思っていました。(現実的には希少糖とはいえ種類は違っていた)その瞬間頭によぎったのは念のようなものだったのかもと思っています。



2014年4月18日金曜日

身体表現法2014

身体表現法の授業がはじまりました。
美術とダンスで半分半分。私はダンスを担当します。今年も定員目一杯のメンバーが集まりました。(単位がとりやすそうとか面白そうとかそういうイメージがあるらしいですが、実際には出席重視でなかなか大変です)
いろんなダンスを体験させてほしいという依頼もあり、毎年いろいろ工夫しています。
授業内容は30分ほどの講義(ビデオをみたりも含む)と実技。
「みせるダンス」と「楽しむダンス」
「自分で踊るダンス」と「2人で」「みんなで踊るダンス」
「西洋舞踊」「日本の舞踊」
様々なダンスを比較しながら、最終的にレポートにまとめていきます。短い時間ですがここから興味を広げる子もいるかもしれない。
毎授業楽しみにしています。

国際経営学部なので男子学生が多く、ついでにいうと留学生も混ざっていて、予想外の反応が出てくるのもとても面白いです。うけたいな、という人は木野までご連絡ください。

1  自分の身体について知る     マッサージとストレッチ
            まずは自分を知ることから。ダンスの基本。

2  舞台芸術のダンス クラシックバレエ(西洋の踊り①)
            西洋の舞踊はすべてバレエを基礎として発展している。
           
3  舞台芸術のダンス コンテンポラリーダンス(西洋の踊り②)
            重力を利用して効率よく身体を動かす方法(スイングリリーステクニックをベースに)
様々なダンスの要素を取り入れ、ダンスそのものの概念を覆していく試み

第4回 舞台芸術のダンス 舞踏(日本の踊り①)
1960-70年代に日本より発生した独自のダンス。日本人の身体に着目し、言葉とイメージの広がりを重視した。

第5回  日本の伝統芸能
日本人の身体、日本人のダンスとはどのようなものだったのだろうか?歴史をさかのぼって考えてみる。郡上踊り(岐阜県郡上八幡)、花祭(愛知県東栄町の郷土芸能)などを参考に、村の祭りの中にある踊りについて。

第6回  コミュニケーションのためのダンス        サルサ
            ダンスは人と共有するからこそ楽しい。一人で踊るダンスから2人で踊るダンスへ


特別授業 みんなで踊るダンス(美術との合同授業)

運動性無月経について

今日家に帰ってきてテレビをつけたらNHK のスポーツニュースで土佐礼子さん(マラソン)のコメントとともに運動性無月経と疲労骨折の関係についてのコーナーでした。
スポーツプロモーションの大学院生であるという以前に経験者として、また大学学部生時代にレポートを書いていることもあり少し書こうと思います。

運動性無月経とは過度の運動により月経がなくなってしまうという症例で、各種スポーツ選手だけではなくバレエダンサーなどにも多くの症例がみられます。
体内の脂肪量はエストロゲンの生成に関与していることもあり、凡そ体脂肪率が13%を切ると80%の人が無月経状態に陥ります。(水村まゆみ、ダンスのかがくより。ちなみに水村先生は私の卒論指導教官)
無月経状態が続くと骨粗鬆症、骨折を起こしやすいということはいわれています。

土佐さんは実業団選手当時知識もあまりなかったし、そういうものだと思っていたと話してはいましたが10年近く無月経だったと話していました。
おそらく土佐さんに限らず多くの女子アスリートがそのような状況にあるであろうことが予想されます。

私自身も大学時代無月経状態を過ごしていました。(大学1、2年がほぼ無月経、3、4年のころが2、3ヶ月に一度という月経不順状態)私の場合は体脂肪率は高く出ていたので(ただしインピーダンス法の測定で曖昧なのは事実です)ストレスなどの影響は大きいと考えられました。
それでもちょっと気にかかり、解剖学のレポート作成の際にこの話題を取り上げたのを覚えています。

私自身は10代の頃からおそらく自分は子供を持たないだろうと考えていました。なので、生理がない方がむしろ楽くらいな感覚でとらえており、あまり気にしていませんでした。しかしながら多くのダンサー、選手の中で年を経てやはり子供を持ちたいと思ったときに女性的機能が回復しない、あるいは不妊に悩むケースが多くあることを知りました。
私がよんだ論文(すみません、今手元にないです)では多くの場合ダンサー業をやめたら生理が回復したというものでしたが長期間の無月経はやはり影響を及ぼすというものでした。
選手、あるいはダンサーの人生は引退後も続きます。
そのことに渦中の当事者(10代の選手)は気がつくことができません。
指導者がはたせる役割はなんでしょうか。

スポーツは
ダンスは
あくまでLeisure  です。
人生の生き甲斐の一つでもあるかもしれませんが、それが最終目的ではありません。

大学の恩師の一人がいっていました
「どんなすばらしい研究よりも自分のこどもを育て上げることが尊い」

無月経は疲労骨折を起こすからということではなく、
自分自身の人生をどのようにとらえるか考える一つのきっかけだととらえれるよう、ぜひ10代の選手(ダンサー)には考えてもらいたいです。
もしかしたら自分は焦りすぎてはいないか、と。
なにが自分の一番のさいわいかと。

ダンサーの多くは細くなきゃいけないと考えています。
が、現在のコンテンポラリーダンスの世界ではそれ以上に個性を求められます。細い人もいていいけれど、インパクトは薄くなるよねとか、ギャップ見せたいよねとかいろんな意見があります。実際にもイギリスダンサー、太り過ぎ、、、(笑)。
そもそも美しいとはなんなのでしょう?
そもそも細ければ美しいのでしょうか?
その作品において最も適したからだとは何か??ということなのですが、必ずしもやせていればいいということではないのです。
まずは自分の人生を大切に。
そしてその中で自分の生き方をいかにみせていけるかがダンス作品なのだと感じています。

タカセの子供たちの中には太ったーとか文句を言っている子もいますが、気にするなと話しています。必要な運動をしているうちに必然的に余分なお肉は落ちていく。むしろしっかり食べつづけなければのりきれないよと。バレリーナ水準からいえばちょっとぽっちゃり。でもその分パワーがある。

すべてはバランス。

そして自分の意思。




2014年4月16日水曜日

タカセの夢 カメルーンへいきます。

タカセの夢、
今年はカメルーンへいきます。
カメルーン、ニヤカムさんの故郷(現在も家族はカメルーンにすんでいる)です。ヤウンデにて公演予定です。
http://spac.or.jp/news/?p=10016

まさか、こんなことがおこるとは。
そしていいのか、国際交流基金。

実はカメルーンに行くにはビザ申請の前に予防接種をうけなければ(しかも静岡ではうけられない)などの様々な課題が既にみえており、せかい演劇祭に向けての忙しい中、制作さんはじめひそかに動いております。
どうなることか。
そしてどんな国?
あまりにも情報が少なく、まだまだわからないことばかりです。
求む、カメルーン事情!

2014年4月12日土曜日

ヨーロッパパリ編⑧かきそびれたけれどパリで出会った皆様

パリで出会った皆様

①すみこさま
ハーモニックスタジオにてウェイン(クラシックバレエクラス担当の売れっ子教師)のピアノを弾いている純子さんにはパリに住んでいる頃からお世話になりっぱなし。多くの日本人バレリーナ(の卵)が彼女の元を訪れています。現在もウェインクラスを支えています。
私は彼女をみて自分さえしっかりしていればどこででも生きていけると思いました。フランスで生きていくということをはじめて考えさせられたのも、プロフェッションとしての職業意識をえたのも彼女の家にお邪魔したからこそ。朝のクラスの前に必ず1時間近く指の練習をしていく、いつか思いついたときにだせるようにたくさんの楽譜を抱えていく、そして何より、踊りやすい音。日本人に限らず多くの人に必要とされて生きるそんなことを思ったりしました。
ハーモニックスタジオはニヤカムさんが教えにいくこともあり、お互いに知り合いだということが今回わかったり。私や上野くんがアフリカンダンスにはまっていたのも知っているので、それがまさかこんなところでつながるとはと思っているに違いありません。

②みよこさま
パリには多くの日本人ダンサーがいて、ほとんどはつながっています。が、こんなにも一気に大ブレイクするとは私も本人も思っていなかったことでしょう。私がまだヨーロッパにいた頃、アンテルミッタンクリアするのが大変だという話しや、細々と仕事をこなしていたこと、ダンスだけではなくオペラなどにも幅を広げるために歌の稽古をし始めたりと「模索」していたみよこさんを知っています。
http://www.youtube.com/watch?v=K6rX1AEi57c&list=LLVTnozowqGRthafIm8iByeA&feature=share
このパフォーマンスは古川あんずさんのものを元にときいていますが、これで一気に大人気。今ではあちこちに飛び回る売れっ子になっていました。
まさかこのタイミングでハーモニックでお会いするとは。しかもベルタンまで見に来ていただくなんて。
彼女の一言
「いろいろあってもみんながそれぞれ踊りつづけているということがすごくて、そしてとてもうれしい」
私も同感です。

あんずさんといえばベルリンSaraをみにきてくれたおばさまがあんずさんの弟子だったそうで、あなたはぜひあんずさんの作品を見るべきよと力説され、ユーグにビデオ託すから絶対みなさい!といわれました。(しかしユーグに会うのは早くても秋なので大分先の話しです)私の世代ではあんずさんは伝説のダンサーさんで、直接拝見したことはないですがとても気にかかっています。すばらしい知性のある方だとのこと。


③坂田くん夫妻
玉川大学時代にあって以来(2004)の坂田くん、なんと奥さんと在研でパリに滞在しているとは。在研2年×2ってすごい。
ともあれ、日本とヨーロッパをつなぎたいんですとのこと。がんばってもらいましょう。とりあえずはaerowaveをすすめてあげたい。

④とよしまゆかさん
bertinを見に来てくれた映像作家さん。
とにかく、あなた続けなきゃだめよとすごくいわれる。(やめるつもりはなかったのだけれど)実は今回の旅の中で何人もの人に「続けなさい」「とにかく踊りなさい」「またくるんだよ」といわれつづけた。踊りをやめそうに見えたのだろうか。
彼女はHelenaというタイトルで日本の美を元に映像作品をつくっていて、そこに出ているダンサーさんがなんと知り合い(しかも10年以上連絡とっていない、けれど覚えている)だったりしてお互いびっくり。静の話しもあり、これも何かの縁ではないかとちょっと思う。いつかなにかつくりましょう。

⑤Carolineさん
エッフェル塔ダンスに誘ってくれたCaroline さん、即興ダンスの人らしく時々場所を借りて音楽の人とパフォーマンスをつくったりしているらしい。でも実はパリに住んでいるわけではなく、この日も片道1時間以上かけてきてくれた。
そうか、こんな簡単なことだったんだと気づかされる一瞬。
踊りたいから踊ろう。きっとこの大きな塔の下はいい磁場があるよ。ただそれだけのこと。(実際には工事をしていたため残念ながら真下には入れなかった。でも次回はぜひねといっている→次回を開催しなければならないらしい)
その場にいたメンバーは(多分ユーグ、れいさん皆)冗談だと思ったらしい。が、それをする私たち。なにか通ずるものを感じてうれしかった。

⑥マルゴさん
bertinの照明を担当してくださっているマルゴさん。(旦那さんは舞踏家のななみさん。彼もよく知っているし、ユーグは曲を提供したりしている)今回リハの合間にいろいろお話、パリのダンス事情についていくつか伺う。なるほど。拠点の問題についても話したのでそれはまた別の機会に。


まだまだたくさんあると思うのですが既に朝になりつつあり、さすがにもう寝ます。。。
すごく重要な項目がまだかけておらず、、、です。


ヨーロッパパリ編⑦大気汚染

パリ滞在中4日間は大気汚染のため地下鉄がすべて無料という事態に陥った。
地下鉄だけではなく、パリ近郊の電車、RERもすべて。
というのはパリ市内に入れる車を偶数ナンバーのみ、奇数ナンバーのみなどと制限し(ただしトラックなどの運送用車両はのぞくらしい)、車の使用量を減らそうとしたため。
これらはある日突然決まり、ある日突然施行される。政府の決めたことはとにかく従わなければならない。これは道路の拡張などによる移転などでもいえることで、日本のように立ち退きに応じるまで説得が続くということはないらしい。
ある意味あのお祭り大好き適当人間の集まりのフランス人がなんとか上手くやって来れているのはこの政治のリーダーシップの強さによるものではないかとこころから思う。

観光客的にはオランジュ(フリーパス)買わなくてよかったとかカルネ(回数券)買ったの余っちゃったとか思いつつもとても助かる。東京の交通事情と比べれば安いとはいえ地下鉄カルネ10枚で13ユーロくらいはする(1枚180円くらいだろうか)。

ではどれくらい大気が汚れているのかというとこんなかんじ。
確かにこころなしかぼやっとしたかんじで、印象派の絵ってこんな感じだよねと思ったり。。。超美しい夕焼けでした(トゥールといい夕焼けづいている私)。

ヨーロッパパリ編⑥インプロスペース

ユーグにいわせるとパリにはインプロができる場所が限られているとのこと。
Ackenbushはマラコフというパリ郊外。ここの他は数えるほどしかない。
たまたまブノアさんに勧められていったのはatelier tampon。ここは私がいたころはハーモニックのすぐそばでいったことがあったけれど、現在は法律の関係で少しずつ空きスペースを探しながら移動しているのだとか。(なのでnomadeとついている。現在は中国系文化センターに間借り)

ここはスタンウェイのピアノがあります。

前はJeromeさんのアトリエでもコンサートとかやっていたらしいが引っ越して、音が出せなくなってしまった。パリの密集した住居環境では音が出せるというのはかなりハードルが高いのです。(とはいえ日本に比べればましかも)
ヤンのところもゴンクールのあとイブリー(パリ郊外)の倉庫を借りて共同オフィス兼アトリエにしていたのだけれど、今はもうない様子。
また多くのスクワット(アーティストによる不法占拠物件)がサルコジさんの「移民追い出し政策」のせいでつぶされてしまったのだとも。今でも残っている数少ないスクワットの一つがこちら。パリのど真ん中シャトレとレアルの間にあります。既に観光名所化してます。




一方パブリックな小さい劇場もできているらしく、健全な文化活動は推進しようということなのかなと思ったり。(1件みせていただきましたがそこの人もとてもいい人でした)
逆に言えばインプロのようなマイナー音楽はなかなか苦労しているのだろうと思ったり。

ヨーロッパパリ編⑤Ackenbush

Ackenbushは建築家のブノアさんがつくったお家の一部を開放しているライブスペース。
週末はここで音楽系のライブ(インプロが多い)が開かれているそう。
ブノアさんもクリスチャンさん同様なぜか料理がうまく、上地くんと合わせ音楽人は料理がうまいという勝手なイメージが出来上がる。
普通の人だけれど家を改造してギャラリーつくっちゃう、イベントスペースつくってしまうというのはヤン、クリスチャンさんもそうで、仕事と趣味、生きる目的がすべてつながっているフランスらしい考え方ではないかと思う。

どうでもいいけれどなぜかタイトルが
「ユーグとその仲間達フェスティバル」になっているのが笑える。ユーグもそうなっているとは思っていなかったらしくて大爆笑。ゆかいな仲間やってきました。
Johnさんはヤンのところによくきていたらしく、私のことを覚えていたりしてびっくり。
世の中狭いです。

 木の床踊り手にはありがたいです。そしてピアノ(これ重要ポイント)がある!!

 こんな場所があるので当然中庭とかでも踊ることにしました。



なぜかトイレは真っ青です。

2014.3.15 Ackenbush (http://ackenbush.typepad.com)
Festival Hugues et ses amis

Samedi 15 mars 20h00

1 - Hugues Vincent, violoncelle ; Tomohito Saito, danse buto

2 - Hugues Vincent, violoncelle ; John Cuny, piano
Ray Nakazawa & Saiko Kino, danse

Jeudi 27 mars 20h00

Hugues Vincent, violoncelle ; Lionel Pinard, accordéon
Tangsuan Lo, erhu; Yaping Wang, yang-kin




ackenbush 3 rue Raymond Fassin 92240 Malakoff -  09 79 55 61 90
M° Malakoff-Plateau de Vanves - www.ackenbush.com
association loi de 1901- adhésion annuelle 5   et participation aux frais 10 


そしてこの日観客にきていたダンサーさんCarolineさんが突然「エッフェル塔の下で踊りましょう!」といいはじめ翌日超快晴の中エッフェル塔の下で踊ったのでした。なお、銃を持った兵士などもいましたが、お金をとろうとしているわけでもなく、荷物も音楽もない状態だったせいか、にこやかにパス。楽しく踊らせていただきました。
どうでもいいですが、超快晴でした。絵に描いたくらい。

ヨーロッパパリ編④Bertin Poiree

Espace de culturel Bertin Poiree

天理教が運営するパリの小劇場。
何とパリの中心街(シャトレ)にある。日本語教室、様々な日本文化の紹介(ギャラリー併設)をしているが、劇場では舞踏を中心に様々な催し物が行われている。
昔ロンドンにいるころ時々帰ってきて踊ったりしていたこともあり、大谷さん、マルゴさんといった懐かしい皆様にお会いする。(なお、大谷さんは静岡出身ということもあり、タカセの夢も見にきてくれた。ありがとうございます。次は静岡でお会いしましょう!)

"Version Clip"
は15分の小作品を並べるプログラム。
まあ、今回の旅のまとめというかんじで2人でかるく踊りましょうということにしました。
私とユーグのデュオのプロジェクトタイトルはmobiusとなっており、ドイツ語表記ですがメビウスです。蜂谷さんとユーグCD(メビウスの鳥という)から派生しております(私の勝手な野望ではいつか蜂谷さんも巻き込む予定)
終ったあとの私たちの感想としてはちょっとつくりすぎたねえ。と。
考えるとよくない、でもそれを超えるほど稽古はできない、ちょっともったいなかったかなと思ったり。(評判はよくてもね)
次はもっと長くやるように、そして3ヶ月前には予告してくるようにといわれました。はい、次回はぜひそうします。

ヨーロッパパリ編③ダンス関係

ダンス関係でいくつかあげておきます。

CND
http://www.cnd.fr/accueil
パリの国立振付センターです
パリ郊外Pantinにあります。(地下鉄で行けるので輪の外だけれど問題ありません)
スタジオ多数。劇場併設、図書館もあり様々なダンス関連資料を集めたりするのに役立ちます。朝時間にはプレイスやgDAのようなダンスクラスあり(ピーターさんのところと比べ安いです)。
ディディエカラスが写真でてるー
そして今年のパンフの写真はかおりちゃんです。

ミナジョリー
http://www.menagerie-de-verre.org/index_actu.php
うちから一番近かったパリ市が運営している(していた?)ダンス施設。朝のクラスは6ユーロ。なお、私がいったとき(確か最終日にひょろりとお邪魔し、稽古のあとにちょこっと話した)先生をしていたNinaさん9月10月でシアターXとセッションハウスでワークショップと作品制作する予定とのこと。世界は狭い。




おまけでオペラ座の天井ものせちゃいます。
今回多忙を極め実際に舞台をみたりがあまりできなかったのは残念。

ヨーロッパパリ編②Joseクラス

パリ時代にお世話になった先生はJoseさん。
Peter Gossの学校8http://www.ecolepetergoss.com)で中級クラス(特に差はないけれど一応そういう位置づけ)を教えています。元々身体が弱く、一時期は全く歩けなかったこともあったそう。フェルデンクライスをベースに整え、私がいる8ヶ月ほどの間にもめきめきと元気になっていく姿をみていました。今もとても元気。私がここで学んでいたのは2004−5年ですが時々ロンドンから帰ってきていたせいか、ちゃんと覚えていてくれました。

はじめの30分は床にねたままの知覚系ワーク
少し身体を動かしたあと、重心移動も含むバーレッスン、フロアーと続きます。
身体について考えるよいきっかけを与えてくれます。
特に知覚系は理論を知っていて動くと頭で考えてしまうので、うまくいきません。いわれるがままに動いているうちに「気がつく」ということが大事で、その発見はお金で買えるものではなく、とても貴重と私は考えます。
自分で自分の身体理論を作り出していく、そのきっかけとしてとてもいいクラスだったと思っています。個人的には女子にはおすすめです。
男性もうけている人たくさんいますが(セルジュがきてた。懐かしい。他にもほとんどの生徒は見覚えがあるのがすごい)年齢層は少し高めで、筋肉でばりばり踊りたい人にはおすすめできません。

前もでしたがときどきピーターさんはジョゼさんクラスをうけいていて、お互いに情報交換をしていたりします。

なお、レッスンフィーが高くなってました。私がヨーロッパにいる間は12.5ユーロだったのが15ユーロに。2.5ユーロアップってすごいと思う。それだけパリの物価が上がっているということでもあります。日本のレッスンフィーとあまり変わらなくなってきているなあ。
久しぶりにここにきて、何も変わっていないということがものすごくうれしかったです。
お手紙かかなきゃです。

ヨーロッパパリ編①滞在場所

今回パリ滞在中お邪魔したのはJerome さんのお宅。
Jerome さんユーグの友人。これまでも蜂谷さん、森重さんはじめ多くの日本人ミュージシャンがお宅にお邪魔しているそう。
家族(奥様、息子さん、とディンカが同居。娘さんもすぐ上の階にすんでいる)皆日本大好き。Jeromeさんも日本語勉強中(ユーグと同じ先生に習っているらしい)。というのもJerome さんのお仕事がこんな仕事だから。
中国製のフィギュア(子供向けおもちゃ)の元をつくるのだそう。
元。
つまりはじめの1個をつくるので、仕事場はまるで歯科技工士。
そして家には怪獣、恐竜の数々。日本のフィギュア本も多数。秋葉原と中野ブロードウェーをおすすめしました。
4月には日本に旅行しにくるそう。(でも私は山の中っぽい。)

Jeromeさんのおうちはベルビル(パリでも有名な中国人町)のすぐそば。つまり私が昔暮らしていた家からも歩ける距離でとても懐かしいー!エリアでした。思えばはじめてユーグにあったのもヤンのギャラリー(つまり元うちの近所)。

そして近くにはビットデショーモン公園が。
パリにはたくさん公園がありますが、ここは私の好きな公園の一つ(近かったせいもありますが)。上野くんとも踊ったことがあります(撮影は純子さんで一応記録は残っている)。


この滝うたれたよ、、、そして足切って病院いったよという懐かしい場所。

中央アフリカ

ニヤカムさんの故郷カメルーンは中央アフリカに位置している。
中央アフリカの真ん中には中央アフリカ共和国という国があり、非常に厳しい状況にある。
http://youtu.be/a_lknybWGgA

カメルーンは比較的安全な国で、特に内陸部は特に大きな問題はないし、ニヤカムさんも5月の演劇祭のあとにいく予定だという(ここのところニヤカムさんは意識的にカメルーンはじめとしてアフリカに行く機会を増やしている。ワークショップとともに作品制作も行っている)。そのすぐ横は退避勧告が出ている。http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo.asp?id=112#ad-image-0

私たちは遠い海外のことをしらないまま普段暮らしている。
たまたま私はニヤカムさんにであってしまったからカメルーンに詳しくなっているが、そんなことがなければ気がつかないままだっただろう。

みないことにしているものは他にもある。
同じ日本国内ですら。
そんなことを改めて思う。

2014年4月10日木曜日

踊子、学生になってみる

このブログを踊子日記という名前にし、職業名も踊子とまず書いていますが、新たに”学生”になることにしました。

今後の予定欄にもありますが、アラフォーにして大学院生になってみました。
筑波大夜間大学院、スポーツプロモーションの学生(修士)です。


本当はパリ編を書かねばならないのに、怒濤の静岡仕事のあと、そのまま授業に流れ込んでしまったため、ブログ更新は遅れています。申し訳ありません。そしてゆるのびをお待ちの皆様にも申し訳ないです。正直今はいっぱいいっぱいです。

ただ、社会人向けの大学院なこともあり、とても面白い人たちに出会いました。
そしてスポーツってこんだけ広いのかと衝撃を受けています。とりあえず昨日今日の授業であった人たちは、バレーボール協会(国際大会担当)、サッカー協会、フェンシング現役選手と元選手、バスケットボール元選手、バレーボール元選手、ラグビー現役選手、雑誌編集者、雑誌記者(ライター)、JADA職員、野球指導者、ランニング会社経営者、卓球、某大学職員で就職課、馬術、などなど。そしてそれぞれの問題点がまた多岐にわたっており、更に団体(種目)ごとに組織などが全く異なるためそれらを比較していくだけでもとても興味深いです。
そしてその中にダンスがひとり。
ダンスってスポーツ??という声もありつつ、しかし体育の中にダンスが含まれている現状。そして明らかに経済規模の違う、目指す目標も違うもの。
全く違う視野でダンスについて質問疑問をうけ、それに答える日々がはじまりました。
しかし面白いです。
スポーツも種目ごとにここまで変わるとは思っていなかった。そして教育という視野でみたときに、学校の授業の影響がどれだけ大きいかを思い知らされました。

あしたは神大1回目の授業。さあ、準備をしなければです。


2014年4月2日水曜日

Schedule updated 24.03.2014

English schedule
If you have any question or reservation, please send me e mail.
kinokoticket@gmail.com







Paris
14th of Mar. Espace Bertin Poiree (http://www.tenri-paris.com/art/index.html)"Version Clip"


15th of Mar. Ackenbush (http://ackenbush.typepad.com)
Festival Hugues et ses amis

Samedi 15 mars 20h00

1 - Hugues Vincent, violoncelle ; Tomohito Saito, danse buto

2 - Hugues Vincent, violoncelle ; John Cuny, piano
Ray Nakazawa & Saiko Kino, danse

Jeudi 27 mars 20h00

Hugues Vincent, violoncelle ; Lionel Pinard, accordéon
Tangsuan Lo, erhu; Yaping Wang, yang-kin



ackenbush 3 rue Raymond Fassin 92240 Malakoff -  09 79 55 61 90
M° Malakoff-Plateau de Vanves - www.ackenbush.com
association loi de 1901- adhésion annuelle 5   et participation aux frais 10 


et à suivre en avril :
Mercredi 9 avril Benjamin Duboc, contrebasse; Hilary Jeffery, trombone; Paul Schwingenschloegl, trompette Jeudi 10 avril Benjamin Duboc, contrebasse ; Julien Desprez, guitare ; Julien Loutellier, batterie Vendredi 11 avril Tikkun Andrew Crocker , trompette ; Jean-Michel Couchet ,sax alto / soprano; Benoit Guenoun ,sax ténor / flûte ; Florent Dupuit , sax ténor / flûte / piccolo ; Yoram Rosilio, contrebasse ; Rafael Koerner, batterie Samedi 24 avril Japan Jazz Isao Ozu piano Itaru Oki trompette Makoto Sato batterie




2014.May
3,4,5th of May 
World theater festival Shizuoka under Mt.Fuji @ SPAC( Shizuoka Performing arts center)
Takase's dream
( Le Reve de Takase)

SPAC enfant project
Merlin Nyakam (Cameroon choreographer , lives in Paris) choreographed for 10 Shizuoka Children( Age:14-18).
I'm working with them this 4years as choreograph assistant.

http://www.spac.or.jp/14_fujinokuni_sokuho.html



2014 Sep.
I will dance in Penguin Cafe performance.
( Choreograph : Setsuko Yamada, Dance: Naoya Oda, Saiko Kino, Costume: Asuka Iwakkiri)
I met Penguin cafe orchestra when I was in elementary school. I danced one of their music. Time passed over 20years, their son continue their work and renamed as Penguin Cafe.
The work is still developing, and very interesting.
And perhaps bit exciting. 
We are very looking forward to see you again!

http://www.penguincafe.com

Performance detail (Japanese)
http://plankton.co.jp/penguin/









タカセの夢2014

タカセの夢
まさか5年目になるとは。
SPACも子供たちも(とうのタカセも)想像していなかっただろう、2期生まさかの3年目に突入しました。
ニヤカムさんが飛行機に乗り遅れる(!)などのアクシデントもありましたが、無事到着、日々リハーサルが続いています。
昼子供たちのリハーサルがあり、夜スタッフ作業がありというのがつづいていて、春休みの間は目一杯静岡滞在です。

5年目にしてはじめてニヤカムさんは“桜”をみることができました。
作品内で桜は生命が続いていくことを象徴する大切なイメージですが、生桜をみるのは初めてです。今年の劇場楕円堂からはとても美しい富士山と桜をみることができます。
残念ながら今日は快晴ではないのですけれども。。。

こどもたちの衣装合せのすきにちょっと撮影
 写っているのはニシモトさん(映像)
タカセの夢的にはお約束ジャンプ!いつか宣伝用に使うことでしょう。

こどもたちはまた大きくなり、衣装さんを困らせています。そして2人が高校進学したことにより、今年のスパカンはちょこっと大人(のはず)。がんばりましょうね。

タカセの夢のチケットはふじのくにせかい演劇祭の一環として発売中。
楕円堂は昨年のBOXシアター同様席数が少ないため、お早めにご予約ください。
http://www.spac.or.jp/f14takases-dream.html

今回から参加の山川さん(制作)によるブログはこちらより。
http://spac.or.jp/blog/?p=16143
http://spac.or.jp/blog/?cat=14
http://spac.or.jp/blog/?p=16235


ヨーロッパ日記がかけないままどんどん日がすぎていく。。。