2009年7月24日金曜日

普通にお仕事をするって大変です

なにもえばれたことではないが、私は学校を卒業したあと特殊な仕事を転々としていたため、フルタイムで労働というものをしたことがなかった。俗にいう8時間毎日働くという感覚がない。実際には8時間どころではなく働いていたのだが、間に休みがあったり、移動もあったり、踊っている時間も含まれていて、どこからが労働かが曖昧な環境にあった。(これは海外にでる前からそうだった。掛け持ち仕事をしているとそうなってしまう。ましてや海外にでてからの5年くらいは仕事が踊ることだったので、デスクに向かうということすらまれになった。)机(あるいはパソコン)の前で8時間という作業はかなりきびしい。
にもかかわらず、そんなことをあまり考えずとりあえず引き受けてしまった舞台はあるのでリハーサルはまっている。毎日なにかしらやっていて、しかも3作品(ろうそくダンス/中村ゼミ/IchI/上地トライアル)くらい同時並行で考えているので頭の中がごちゃごちゃしてて大変なことになっている。
日本のダンサーはみんなこんな感じなのだからとてもえらいと思う。
というか、ダンサーじゃなくても、そもそも働いている人ってすごいと思う。

正直に言うと踊る踊らないのまえに私はこの現代の日本で生きていけるのかということの方が心配です。

つい先日そんなあいまをぬって親知らずを抜くはめになった。
海外生活の間に虫歯ができてて、それが3本くらい同時にいたんでいたうちの1つ。くきくきくきポンって30秒。そんなせいで精神的にも肉体的にも少々弱っているのかもしれない。


2009年7月15日水曜日

中村ゼミ

現在bankartで行なわれている中村恩恵ゼミのアシスタントです。
一応身体表現を目指す方のためのゼミですが、8月に発表を控えてとにかくなにか作るしかない状況に追い込み、さらに毎回発表を繰り返しているというゼミです。恐るべきことに、毎週発表していくと、もう大混乱のまま発表せざるを得ないようなこともあり、皆恐れながらしかし確実に毎回何かを発見していきます。参加者はかなり幅広く、バレエしかやったことないよという人から普通にサラリーマンしているおじさままで。かと思えば伝説のパフォーマー(DVDはバンカートショップでみることが出来ます)もいる。そしてみんな閉館までダンスについて話し続けている。(おかげで毎回最終電車)
これは昔中学生/高校生と一緒に作品を作っていたときにも思っていましたが、最大の教育はただ見守ることだと思います。ほとんどすべての問題の答えは大体自分の中に既にあるものなのです。それに気がつくまでの試行錯誤を繰り返していくというだけで、外部者が何かをいうよりも、ただ待っててあげればみえてきます。
もしかしたら何もしないでおいておくことかもしれないし、とりあえず何でもいいからやってみちゃうことかもしれないし、どんな過程を通過しても、答えには必ずいきつく。
そのときまでただ待っていること。
そしてそれをみていること、ただそれだけです。
それはとても幸せな時間でもあります。(本人にとってはとんでもなく大変なのだけれど)
ただ、そういう時間を共有するというシステムはありそうであまりないです。あと2週ほどですが、もう少しがんばろうと思います。

来年になってしまうと思いますが、これをきちんとできるようになったらいいなと思っています。いろんなジャンルの人が集いながら、何となく話しをしながら、作品を作る過程を共有していく場。誰かが教えるというのでもなく、リードするでもなく。

2009年7月13日月曜日

今井紀彰展

今井紀彰展無事終了しました。
最終的にコラージュを作ったときにでてきてしまう大量の切れ端たち(今まで押し入れのそこに眠っていた)を床一面にばらまき、さらに衣装に貼付け、そこに横たわって踊る(というかはう)ことになり、さらにはうついでにキュウリ用ネットをかぶせられ、さながら運動会の障害物競走のようなさまになりました。(本当は防鳥ネットだったのに忘れてきたため急遽キュウリに。そしたら編み目が大きくて足がはまってしまい、抜けなくてどうしようかと思いました。最終的にはぬけれたけれどね)
さらに音楽担当のスズキクリさんは鉛筆オルガンなるものを持参。鉛筆で書いた絵に電流を流して音を奏でる(ただし音量や質を調節するのはきわめて困難)というそれだけでなんだか面白そうなものでした。大の大人3人めいっぱい遊び終了ということでよかったのではないかと。
みにいらした方、ありがとうございます。
これに恐れをなさず(?)また見に来てください。
今井さんもすごい楽しんでいるのでこれはきっと継続的にバージョン更新が出来ることでしょう。

その後セッションハウスへ大移動し、大学時代の同期と日本にいた頃の教え子の作品を見に行ってきました。従ってプチ同窓会2晩目です。
驚くべきことに私の教え子たちはすばらしい身体感覚というか運動神経(そういうものはないのだけれど説明しやすいので敢えて使います)を持っていて、どうやってこんなになったのか不思議でなりません。私の友人は幼少期に変なもの(失礼な!)をみた印象は一生残るから。といっていましたが。
その昔こうもりダンスを踊ってみた(勉強のために教えてあげたのです)子たちが元祖こうもりに出会ったのでした。

大学の同期のこの作品を見て基本的に人間はあまりかわらないとつくづく再認識しました。もともと持っている色みたいなものは大学一年のダンス部ではじめて作品をつくったときとあまり変わらないのです。もちろんうまくなったり、みせ方がかわったりはしていますが、本質的なものはあまりかわりません。
それはすごいことだと思いました。



2009年7月12日日曜日

現代舞踊展

現代舞踊展をみにいく(2日目)。日本には現代舞踊協会という団体があり(なんと英名はコンテンポラリーダンスアソシエイツだそうで、コンテンポラリーとはいったい何か?と考えさせられてしまう)、そこの公演。大学時代の友人が多数参加しているので(先生が作品をだしている)見に行ってきました。
しかし、このジャンル、日本独自のものといっていいのではないだろうか。独特の足のあげ方とかまわり方とかいうのがあって、みんなクルクル、シュルシュル、スパッスパとおどる。そしてテーマの選び方もとても独特。なぜ、そうくるのか突っ込みをいれたくなる作品が多数。
少なくとも普通にみてかっこいいものではないことは確か。これはギャグとして笑うべきなのかどうしようか迷う作品も多々。しかし皆とても踊れる。スタイルもきれいなダンサーさんが多い。(皆さんが思っている以上に若い人も多いのです。それが驚いた。)
この若く美しいダンサーの皆さんはどこを目指しているのだろう?とふと考えさせられる会でした。
しかし、豚インフルエンザの歌ってすごいなあ。カラオケのように歌っちゃうんだもんなあ。しかもそれがトリ。
前回みたときにはミイラと富士山と空中ブランコという組み合わせ(1つの10分作品に含まれているのだからすごい)にひっくり返ったが。
恐るべし、現代舞踊。


2009年7月10日金曜日

普段のお仕事

お仕事をはじめておよそ1週間。現在は受付や展示会の監視など全般のお仕事を学んでいます。(ついでに中村恩恵さんのゼミのお手伝いとか)持ち前のスマイル力でおおよそのことはこなしているのですが、一方で「普通しないようなことをする」人として定着してきました。と、いうのもパソコンのコンセントを間違ってぬいてしまったり、電源を切ろうとしてブレーカーを落としてしまったり、バンカート施設全館を危機に陥れるような大ぼけをしでかしているのです。ぼけぐあいがちょっと生半可ではなかったらしく、ほんとに申し訳ない限りです。
しかも本人がどうしてそうしたのかあまり覚えていなかったりするのです、、、。
神様がささやいたとはさすがにいいませんが、当たり前のことのように当たり前じゃないことをしでかすので「普通じゃない」ことがおきているのです。
一般常識がないっておそろしい。。。

昨日はさおりさんにあってきました。
ママダンサーさおりさん、現在は佐渡島ですが、またオービタル(パリ版オービタルでご一緒したのはもう今から2年以上前。当時はフウゴ君(れいさんのおこさん)まだいなかったわ)で踊りましょうという話しで盛り上がりました。


2009年7月9日木曜日

ごとうさんの旅立ち

前からよく知っている後藤さんは舞踏家というか一般のサラリーマンというかその中間をいく新しいタイプの人です。で、1ヶ月休みをとってヨーロッパ周遊の旅にでることにしたそうです。
周遊といえばちょっといい感じですが、実際にはシェラフもって野宿とドミの周り旅。しかもアビニョン/エジンバラ他白塗りを踊るためにいくんだから大変です。
昨年もエジンバラへは来てて、帰りにロンドンでビールを飲んでいきました。その時楽しかったらしく、今年は期間を倍以上に延長してのチャレンジ。しかし、元気だなあ。
http://d.hatena.ne.jp/GOTOHC/

木野友人たちはみんなこぞって帰ってきているというのに(IchIダンサー上野君も帰ってきました)その流れに逆行するかのようにいく後藤さん。活躍をそっとブログでのぞくことにします。

ダンス業界的に七不思議の1つとして顔の広い後藤さん、どこの公演でもあるいはワークショップでも見かけますが、平日昼にもよくいらっしゃる。なぜ仕事を首にならずにいれるのか?というものがあります。うらやましいかぎり。

2009年7月6日月曜日

海外ダンス情報をきこうの会

前にJOUさん企画でロンドンダンスについてお話しましたが、そのベルギー編が開かれます。
さおりさんとは私が大学時代に舞台でご一緒し、パリでも踊った(中沢れいちゃんのオービタルリンクバスティーユ編です)仲。ご興味ある方ぜひお越し下さいませ。
第5回
海外で活躍する日本人アーティストから
海外のアート環境の話を聞こう会
宮澤さおり的視点からのベルギー事情


日時:2009年7月9日(木)
18:45 受付開始~作品映像
19:00 開始/座談会「ベルギー事情」
※個人で活動をする宮澤さおり的視点からの海外ダンス事情レポート
21:00 終了予定

場所:こどもの城 本館 9F  906  号 会議室
東京都渋谷区神宮前5-53-1
表参道駅B2出口から徒歩8分・渋谷駅から宮益坂(青山通り)方面へ徒歩10分

入場無料 要予約 カンパ大歓迎!!
ご予約/お問合せ:
e-mailで、お名前と連絡先電話番号をお知らせ下さい。お申込み締切りは、7月7日(火)です。
easttokyodance@yahoo.co.jp DATTO2009@aoyama.org

座談会について
海 外のカンパニーで活躍する海外在住の日本人ダンサーが増えつつある昨今ですが、日本国内でも、ダンス公演企画は、今や各地に広がりつつあります。この会で は、それぞれ異なった地域でダンス活動をする人々の実体験を話して頂くことで、こうした国内外のダンス事情の情報の交換、収集を図り、そこからまた、新し い発想のプロジェクトや活動が、日本に生まれて来ることを期待しています。

今回は、コレオグラファー、パフォーマー、アーティストとし て、ベルギーでの活動を小休止し、現在は、佐渡島に住居を移し、活動している宮澤さおり氏に、演者として、あるいは作家として、契約するということ、創作 活動や公演活動を支えるシステムなど、芸術支援の形態がどうなっているか、などという芸術環境を中心に、海外でのダンス生活の様子を伺います。 


前回までの記録:http://odorujou.net →海外の話を聞こう会
http://odorujou.blog100.fc2.com/blog-category-8.html 

トーク内容
1: before and after はじめの一歩
  -1. 海外へ行く前の、日本でのダンス活動(ダンス歴)
  -2.海外へ行く事になったきっかけ
  -3.最初のダンサー契約のこと
  -4.日本との違い、海外で始めて気づいた事など
2: Living and working あちらの暮らし
  -5.カンパニーダンサーの生活(1日、1週間、1ヶ月、1年の大体の様子)
  -6.カンパニーダンサーに求められること
3: system information (education, creation, presentation)あちらの仕組み
  -7.劇場のシステムークリエイション環境(場所、支援形態)
  -8.公演の支援環境(ツアーのこと、カンパニー運営環境など)
  -9.ダンス教育の環境あるいはシステム
4: individual future 今後の活動、将来プラン、目標
  -10.ダンス活動の今後の予定など

ゲストスピーカー:
宮澤 さおり(Saori Miyazawa)プロフィール

2002 年オランダ国のダンス学校ArtEZ Dance Academy振付科へ1年間留学の後ベルギー国ブリュッセルにて ダンサー(Pierre Droulers DanceCampany)振付家として活動。この作品で4年間に4カ国14都市をツアーで廻る。Kunsten Festival,Compil d'avrilFestivalなどに出演。他にコマーシャル出演、演劇の舞台などで女優としても活動。ソフィアコッポラの映画「マリーアントワネット」 でフラワーデザインを担当したTierry・Boutemyとフラワーデザインの仕事を一緒にする経験をもち、苔を使った舞台空間デザイン (Campany Deep Blue)を手がけるなどダンスの分野だけにとどまらずアーティスティックに活動する。
渡欧前は東京でダンサー、振付家として活動。故 野和田恵里花に強く影響を受けている。
現在はベルギー人アーティストのパートナー&3歳の娘と佐渡島在住。
のどかな日本の暮らしの中から生まれる身体表現をめざすべく創造活動中。

進 行:
JOU (じょう)
コ ンテンポラリーダンサー、振付家。90年代をアメリカ、マレーシアで活動後、2000年より東京を拠点に国内外で活動中。Ohio Dance Festival ’98 & 99、Yokohama solo duo competition2003 &2004、ファイナリスト。2008 Seoul International Choreographey Festivalにて外国人振付家特別賞受賞。2004年と2005年の日韓ダンスコンタクト に参加し青山円形劇場とソウルで作品上演。 
http://odorujou.net 

企画:Odorujou / 協力:青山劇場APAS

2009年7月3日金曜日

アルバイト開始しました

アルバイトを開始しました。毎日ではないですが、時々います。横浜に来るときは声をかけてください。のんびり(ほんとはそうあってはいけない)展示スペースで監視をしているか、受付嬢しています。
現在開催中の展示はファッション系のものと映像なのですが「全くワカラナイワ!」というおばあちゃんに作品を説明してあげたりすることもあります。スペインと英国と日本ではイメージする富士山像が違うのです。(そりゃあスペイン人と英国人は富士山みたことがないからそうなったのだろう。エリカタンさんの展示)
パソコンみれる時間が限られていて、更新が出来ませんが、元気にしていますのでご安心を。

そういえばピナバウシュがなくなって、それはショックでした。マイケルジャクソンの陰に隠れていますが、大ニュースです。

2009年7月2日木曜日

公演のおしらせ

公演のおしらせ

 

8月3日

East dragon

日暮里D倉庫19時開演

韓国よりやってくるkim sung yongさんのカンパニー公演にお邪魔して、ソロ作品を発表します。大学の後輩沼田志歩作品も同日にあります。

はるか昔北仲whiteで行なった即興的パフォーマンスをきちんと作品化できないものかと現在格闘中。鈴木伸明(バイオリン)さんをお呼びする予定。

「ダンスが見たい」フェスの日程中ですがこれは別のイベント。ご注意ください。

 

8月4日

BankART 中村恩恵ゼミ発表会

6、7月週一回集まってソロ作品を作るゼミの最終回です。私はアシスタントなのですが、発表するのでしょうか。。。一応関わりのある会ということでご紹介です。既に中間発表があったのですが、面白い皆さんが集まっています。

 

 

9月6日

スペシャルカラーズローリングライブ

中野にある小スペース通称スペカラにて6時開演。

音楽とダンスの融合をはかるというイベントです。第二部は観客も交えての即興大会だとか。

白州以来世話になりっぱなしの上地正彦(ピアノ)の誘いで踊ります。他に山崎明子(チェロ)、斎藤僚太(サックス)。音楽3ダンス1、何が出来るか。

 

9月26日

ダンストリエンナーレ青山Trial×4

IchI

ロンドンで作成したIchI、とうとう持ってきます。オリジナルキャストの上野天志を招いて。音楽も生演奏というなんだか超豪華なことになっています。

(音楽アリスは来れないので楽譜をおくってくれることになりました。彼女とチェロのローラは12月に来日するので、そのときになにかできないか、上演できる場はないかと探しています。どうぞよろしくお願いします。)

同日にカナダにいる今津雅晴、日本の浜口彩子、韓国のキムジェドクという三作品もみられるお得な日になっています。

 

 

 

おまけ。

以上がきのさいこ作品ともいうべき発表ですが、あちこちで結構変なことをやっています。

ばかばかしいかもしれないけれどちょっとやってみたかった小さな試み

7月11日12日ザイムギャラリー

今井紀彰「写真で壁画」展でちょっと踊ります。というか「います」。(時間もまだきまっていません)

今井さんは写真を使ってコラージュを作っている作家さんですが、どうせならきのにコラージュしたらどうですかね、動く壁画ですよという話しになり、盛り上がってしまいました。

あまりに盛り上がって収拾つかないので、せっかくだからちゃんとやってみることになり、どうせならみせてしまえという話しになっています。作品というよりはトライアルですが、確実に新しい身体だしある意味確実にコラボレーション(いやがおうにも)です。興味があればご一緒にどうぞ。