スパカンの子供たちのなかにも怪我に悩む子がいる。
胃腸系が弱いのはストレス等もあるのでどうにもならないが、少しでも軽くできるよう、あるいは今後悪化させないよう少しお話を。正しくは既にいっていることなのだけれど。
人間の身体は一人一人ことなります。
が、同じ動きをしようとするとどこかで無理が生じることがあります。
コンテンポラリーダンスの世界では、各人の身体の個性として違うものを違うなりに受け入れていく傾向がありますが、「本人が自覚できていない」と悪化していくことがあります。
まずは自分の身体についてよくしること。
どこまでできてどこまでできないのか、その範囲を認識すること。
そのうえで各人の身体にあった対策をたてねばなりません。身体をかえることはできないので、自分の身体とつきあっていくしかないのです。
膝についてみきちゃんへ
私も膝に問題を抱えています。私の場合は半月板損傷によるロッキングです。じん帯もかなり甘いです。これを防ぐためには膝の使い方をまっすぐ使うこと。つまりねじれ等が生じたときにかけらがはまり、ロックされます。正しい方向に正しく使うことが大切です。またそれを正しく使えるようひざ周辺の筋肉を鍛える必要があります。モモから足先までのラインがまっすぐか確認してみてください。まっすぐ使えていれば太いモモはあまり必要ないはずです。
あとは密かにグルコサミンとかそういうおじいちゃんおばあちゃんが膝関節症の予防でのんでいる薬が結構いいかもしれません。
腰についてりこちゃんへ
同じように腰がいたいかなちゃんなどはおそらく筋肉の痛みが主。湿布やバンテリンなどでもかなり軽減できます。そりすぎに注意。特に膝/足首がまがりきらない分を腰でカバーしているため疲労がもろにでるのではないかと推測。ほぐす(お風呂やマッサージ等)と同時に足首等を丁寧に使えるように訓練しましょう。小さなゆがみはある程度調整できます。そしておそらく身体の使い方を自分の中で学ぶのはリハビリなど他者の身体に接するときにも役に立つはず。
ただしそれだけで収まらない場合、骨や神経を疑う必要があります。
ロンドン時代の親友シン(韓国人ダンサー。国ではコンクールで優勝するほどの美しいダンサーさんです)は長身できれいなダンサーでしたが、椎間板ヘルニアを抱えていて、とても苦労していました。本人曰く4カ所あるとか。で、悪化すると歩くこともできなくなります。(ぎっくり腰ともちょっと違います。腰だけではなく脊柱の問題)特に男性ダンサーはリフト等も多く、身体的な負担が大きいので、そのせいもあり。また学生時代にうけた過度のトレーニングのせいもあり(なお、背骨は見事にまっすぐです)。しかし踊るのが本当に好きで、どうしてもロンドンにいたい(と当時はいっていた)せいもあり、ごまかしながらきちんとプロのダンサーとして活動していました。指圧とかはりとか東洋医学がなかなかうけられない(ロンドンにも韓国人街、日本人街があるのでうけられないわけではないのだけれど、保険も利かないし結構高い。湿布とかも売っていない)とこぼしていました。
思いっきり動けない、物足りない感ものこるかもしれませんが、冷静に身体のことを感じつつ演技の幅は広げていけるものと思います。今のうちによいお医者さんに出会うというのも大切なことかもしれません。
身体の固さについて、タカセ、みきちゃん、さやかちゃんへ
他のメンバーの柔らかさをみているので、自分の固さが悔しいかもしれませんが、それが普通です。みんながちょっとおかしいのです。
固いとできない動きが出てきたり、けがしやすくなります。なので柔らかいにこしたことはないです。が、柔らかすぎるのも実は問題で、それもまた怪我の原因になります。
柔らかい人は関節を傷つけないよう筋トレを。筋肉をつけることで「いきすぎない」ようになります。
固い人は「ストレッチ」を。大切なのは継続していくことです。
で、もっと大切なのは身体のイメージの持ち方です。
個人的におすすめは野口三千三「原初生命体としての人間」ですが、骨とかぶっとんだ身体感覚にいってしまえばいいかもと思います。
特にタカセは今後どんどん筋肉がついて固まっていくと思います。もともと男性と女性では男性の方が骨盤の開きが狭いし、筋肉も強いため引っ張られるのです。種目がら瞬発力も必要だし。しかし私自身も筋肉の質としては固いほうですが(この柔らかさは訓練によるもの)柔らかい方が応用力は高いと考えています。
ゆるんでいないと素早い動きはできないのです。いろんな運動に対応できるようにするためにも、部活の後等に少しずつでもマッサージ等していった方がいいでしょう。
稽古の最後に本当はマッサージかクールダウンをすべきなのですが、大抵バスぎりぎりでできないままでした。でもぜったいやった方がいいです。怪我をしているしていないに関わらず。
このプロジェクトが続く続かないに関わらず、おそらく身体を使っていくであろう、みんなへ。ダンスというよりも日常生活を送るために、ほんの少し自分の身体がどのようにうごいているかかんがえてみてはと思いました。
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