2017年9月14日木曜日

旅に出る7

ネパールについて
インドについては前にも一度行ったことがあり(コルカタではなかったものの)イメージをしていたものの、ネパールは全く未知の土地。インドラジャトラという1週間くらい続くお祭りがあるらしいという話を聞きとりあえずきてしまった。
ネパールは数多くの世界遺産があるだけではなく、トレッキングなど自然も豊かで、ほとんど観光業で生きているのではないかと思うくらい見所が多い。逆にいうと他に産業らしい産業がなく貧しい。日本からも直行便は当然なく、空港も鳥取空港のような小ささだ。隣のブータンが昔からの暮らしを重視することで世界一幸福度が高い国を目指した例として有名だけれども、そこに資本主義が流入した感じですごくアンバランスな感じを受ける。さらに地震以降だいぶ経つが今でも復興は進んでいない。多くの寺院が倒壊し、修復には10年以上かかると言われているほか、中心市街地の道路ですら、工事中の状態で、車が立ち往生してしまう。交通手段としてはバイクが主流で、あまりに凸凹の悪路なのにうまい具合に乗りこなしている。アスファルトの道路もほとんどなく、常に土煙(インド以上にすごいので、マスクは必須)。一般の家や寺院はレンガで建てられているのだが、そのレンガを運ぶのは頭につけた籠に乗せての人海戦術。江戸時代の日本人がとても重い荷物を運ぶ姿を思い出す。カトマンドゥでは今でもそう。(だから復興インフラが進まないのかもしれない)最近は高層の建物も増えていて、ちゃんと鉄筋を入れるようになってきているらしい。(なお3、4階までの建物は竹が中に入っていて支えていると思っていいのはインドと一緒)
戦後すぐの日本はこんな感じだったのではないだろうかと思わせられる。駄菓子を売っているような小さな商店の感じを見ていると本当にそう思う。
貧しさは正直あって、とりあえず観光客を見たらぼったくろうとするところがあり(英語でいうとチート)結構な金額(それでも日本のお店で買うよりは安い)を言ってくる。なので、正直この国の物価をちゃんと理解できたのか今でもよく分からない。まだインドの方が良心的で、ネパールのふっかけ方はかなりすごい。また、地震後の修繕費用を捻出するべく各寺院(広場)も外国人は1000ルピー、ブクタバルは1500ルピー(日本円でだいたい1ネパールルピーが1円、インドルピーではなくネパールルピー。1インドルピーは1.6ネパールルピー)となっていて結構いろんなものが高い。MOMO(ネパール餃子、これだけで軽食になる)の値段などを見ると(だいたい一皿80ルピーくらい)この入場料の高さは結構な値段だと考えられる。ネパール人は150ルピー程度。でもこの期間中お祭りのせいかネパール人のチェックまではしていない様子で、見た目ネパール人(何度か言われた!)の私もブクタパルをのぞいてそのままパスとされてしまう。
カトマンドゥにはネワール人と呼ばれる民族が多くすみ、彼らは日本人にとても似ている。モンゴリアン系。さらに親日派が多く(カモと思われている可能性は高い)、日本語を話せる人が多いため、日本かと一瞬驚いてしまう。なお、ネパール全体ではヒンドゥー教が90%近くを占めるが、ネワール人の多くはネワール仏教と呼ばれる日本でいう仏教でもチベット仏教でもない独自にヒンドゥの影響を受けつつサンスクリットの経典に基づく仏教を信仰している。
もちろんヒンドゥ教の人、イスラム教の人などもいるので街のいたるところにお祈りをする場所があるが、その形も全てが混在している。そのカオスな感じはちょっと独特だと思う。


うちの両親はあまり海外旅行が得意ではないのに、定年退職したのちだいぶん経ってからだが、なぜかネパールに行った。団塊世代にとってはヒッピー文化も含め思い入れのある街なのかもしれない。
 どこもかしこも工事中。これは観光の中心になっている広場から5分程度のところ
 各国の支援を受けて直していますという説明書き。すべて地震前に戻すには10年以上かかるという。


0 件のコメント:

コメントを投稿