2012年3月29日木曜日

Never let me go

Never let me go

現在アルテリオで上映されているAMANOGAWAプロジェクトの裏番組のように密かに公開しているきのソロのタイトル。
本当はモニターに出してAMANOGAWAの客寄せにしようと思ったはずが、暗いので(笑)リクエスト上映することにしました。そのため裏番組。

今日みたコメントにタイトルについて書かれていたので、一応解説しておくと
Neverというのは否定の命令形。Don'tと一緒。つまり「私をいかせないで→私を離さないで」となります。カズオイシグロの小説/映画と同一タイトルですが、別にその話しから作ったものではありません。(でも友人との話しで話題にあがり、覚えていたタイトルであることは事実)

IchIのころから私ともうひとりの私の対話を考えていて、その時は「1人の話しを2人で行う」作品でした。銀河鉄道プランでは車掌と車掌の影として本当に1人を作り出すためのお別れのシーンを想定していたのですが、なくなってしまった今、私は「2人の役を1人で行う」ことになりました。強引に、しかし気がつけばこのようにまとまり、しかしキレイにまとめ過ぎかもと思いつついます。
私を離さないで。
私を忘れないで。
その言葉、きっと忘れないと思います。

goはどこかへ行くのではありません。
きえゆき、消滅していくイメージです。
でも消滅は決してネガティブなイメージではなく、AMANOGAWAでポジティブに受け入れられるようになってきたからこそ、出来上がった作品でもあるのだとおもいます。


思えば「箱女」のテーマも消滅の美学でした。引田テンコウかという声もありましたが(実際、ロッカーが倒れると同時にいなくなるという裏技を行ったため。笑)、その頃からなにか続いているのかもしれません。

私を離さないで。

2 件のコメント:

  1. 木野さん
    AMANOGAWA、自宅で何回か見ました。見るたびにじわじわと良さが伝わってきます。何度か見ているうちに「悲しむ力を養う作品」と言えるような気もしてきました。強いインパクトはありませんが、静かな感動があります。そういう意味で、カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」の静謐な文脈と通じるものがあります。木野さんの「Never Let Me Go」ぜひ見たいです。DVDを貸し出すという方法はとれないでしょうか。(作品を鑑賞するのにアートセンターのロビーはどうもしっくりきません。音量もかなり絞られていますし)

    P.S., ワークショップの文字おこし、おつかれさまでした。僕も筆耕の経験があるので、あの大変さはよくわかります。あんまりがんばりすぎないでください。もし差し支えなければ、あのテキストをメールで送っていただけるとうれしいのですが。

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  2. 上崎さん

    コメントありがとうございます。
    本当におつかれさまでした。いい作品だと私も(自分でいうのもなんですが)思います。私のというよりは皆さんの力が少しずつあわさって、相乗効果でできた作品だと思うので。
    今後いかに広めていくべきか、というのもこういう神様からの贈り物を受けとってしまった身としては考えねばと思っているところです。本当にありがとうございました。

    さて、Never let me goについては、近いうちにお披露目をできればと考えています。もし可能であればぜひ、生でみていただけたらとおもいます。

    文字起こしについてはできれば皆さんがシェアできるような形にしたほうがいいのではないかと考えています。
    完全なものではありませんが、おおよそどのように話しが推移し、進行していったかがわかるようになっています。実はそもそもメールアドレスなども個人情報保護の観点から木野は持っておらず(これは過去のワークショップの参加者の方も含め)、アルテリオの方々と相談してからと思っています。

    いずれにしてもなんらかの形で皆さんがみれるようにしていく方針ですので、
    どうぞよろしくお願いします。

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