2012年2月14日火曜日

中高のダンス必修化について

たまたま帰ってきてTVをつけてみたら、中学高校の保健体育でダンスと武道が必修になるというニュースをやっていました。
その中では体育の先生がリズムダンスの講習会を受ける様子や、大学の研究室でヒップホップダンサーと初心者の動作解析を行い評価に役立てるという話がでていました。

ダンスとはそもそもどういうものなのでしょうか。

私は一応ダンスの専門家として活動しつつ、ダンサーだった時代も経て、しかしそれぞれの人の表現だと考えています。いろんな表現、違いをしり楽しむ。
評価のためにプロのダンサーとの差を明らかにし、それに近づくよう指導するというその番組で出ていた話は何か違うような気がします。

世の中には様々なダンスがあります。
技術を競うダンスもある、勝利のために必死で練習するダンスもある、
でも本当はそういうことではないと思うのです。

大学時代、私はそのまっただ中にいて、今も後輩たちはそのなかでもがいています。しかし当時から私たちはどこかで疑問に感じていました。文部大臣賞やら学長賞やらありがたいのは確かですが、なにか違う。

ダンスの楽しさとは、何か。
ダンスはもっと自由なものではないか。
そのときの作品の完成度は本当にすばらしいものですが、それを経てそんなことを思います。

保健体育の教員のほとんどは専門の競技をもっています。球技だったり、陸上、体操さまざまですが、それと表現にはかなりの違いがあります。先生方の不安はとてもよくわかります。実際私がつとめていた学校でもそうでした。
ダンサーが出張授業できればどれだけよいだろう、とおもいます。
実際にダンスの授業は1年のうちの数週間、その間その地域の各中学高校をまわるような人がいてもいいのではないか。ダンサーでなくとも、演劇の人でもよいかもしれません(体育の枠は超えてしまいますが)。

しかしどうしても外部から人を呼べない、どうしよう、そういうときにぜひと思うのが伝統舞踊の数々です。できればいくつかの地域固有のものを、その土地のことを学ぶのと一緒に行ってほしいと思います。基本的に型があるもので、動きにも意味があるので入りやすい他、長く続けられるものです。

昨年札幌の高校にダンス(表現)の指導にいきました。
本人たちが一番驚いていたのは、こんな動きもできるんだということ。
うまいとかかっこいいとかだけではなく、
初めてのダンスにふれてもらえたらと思いました。

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