2019年1月30日水曜日

メガネの松本さん

鳥取市役所の目の前にある小さな個人商店メガネの松本。

そこの店主松本龍郎さんのお話を伺いに出張ミルキーウェイに行ってきました。
以前から店先の望遠鏡や屋上にさりげなくあるドームが気になっていたという市民の皆さんにもお集まりいただき、天体望遠鏡の仕組みやものを見ることの原理などわかりやすく説明を聞く会になりました。
松本さんは天体望遠鏡が反転した世界を映し出しているということに疑問を持ち、鏡を90度に接させることで真っ直ぐに映し出す技術を開発したり、1眼だと見にくいため2眼の望遠鏡を作ったりしています。その歴史は30年以上に遡り、当時の天文学の専門誌(当然英語論文)で紹介されたり特許を取り、商品として販売もしています。天体望遠鏡自体があまり一般的に売られているものではないので、そんなに知られてはいないものの世界の裏側から注文がくるのだそう。
人がものを見るというのは眼のレンズを通して光を受け、眼の裏側の網膜に像を結ばせるわけですが、2つの目があることで立体視が可能になります。人が見るということを考えると松本さんの発見はものすごく大きなことですが、「今は全てデジタル化してしまって画像化してみるから必要ないんだよね、特に公的な観測施設の場合は」と少し寂しげな松本さん。いやいや、やっぱり特に子供達が初めて望遠鏡を見るときに望遠鏡は反転するものだとしてみるのと、そのまま大きくなって見えるのとでは感じ方は違うでしょう。この見ることの原理を突き詰めて、個人が製品開発し、世界へと情報発信をしている松本さんのこの姿、ぜひ今の小学生たちに知ってもらいたいなあと思いました。

鳥取からできることはたくさんあって、そういうすごい人が普通に日常生活に隠れているのが面白いと私は思っています。(本人たちは隠れている意識もないのです。当たり前のこととして受け入れている)それは発見しに行かねばです。
終わる頃には晴れてきて(その分寒い)、そのまま望遠鏡をお店の前に出して観測会。昴とオリオン大星雲を見せていただきました。もう少し暖かくなってきたら月の観測会もあらためて開きましょうとお約束。銀河鉄道祭天文部とでも名付けましょうか。楽しみです。

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