2010年8月27日金曜日

榎本了壱ゼミ

8月23日、榎本了壱さんのゼミに招かれて、江古田日芸の新校舎にて踊る。
(それにしてもここまで大規模な工事とは知らなかったので、びっくり。日芸、勝負にでましたねという感じでした。私がいったのは演劇学科の一稽古場ですが、かなり広かったです。)
今回のテーマは
「踊る踊るというけれども、ダンサーの身体は本当に自由なのか」ということで、
今回は特に「見えないけれど存在するダンス」及び「拘束により運動を制限することにより新たな振付けの方法を探る」ということに重点を置くことになりました。これはきのにやらせるしかないというご指名(それも二回も)を受けてはるばる静岡から登場することになりました。(なお、リハーサルのお休みの月曜日にあわせて開催していただく等配慮していただきました、ありがとうございます)
実際、ここ何年かでつくっている作品のうちEdgeからIchIまでは発想の流れがつながっています。なのでこの2作品及び箱女をご紹介しました。集中を高める/集める、想像力を膨らまさせるうえで何が一番大切かと考えた結果、私の場合は運動量が極端に減っていくことになってしまったというわけです。ダンスをつくるというのは新しい身体概念をうみだすということだと思い、またそれを観客に向かって投げかけるということだと思うのですが、どうなのでしょう。
グラハムは女性の苦しみを表現するために子宮の収縮(コントラクション)を発見したし、カニングハムはくじ引きの結果に即座に反応できる(バラバラにコントロールすることができる)身体を作り出すカニングハムテクニックを作成した。フォーサイスはラバノーテーションで有名な8面体(9だっけ?)を越えてまっすぐ正面を見つけ出した。
そんなえらそうなことではないのだけれど、でも発想の転換はとても重要で、今ある要素をとびこえちゃう何かをどこに想定するかということだと思うのです。
今回の会では全くふれなかった現在の私の思考について。おそらく私はIchI以降確実に違う路線もイメージしていて、札幌ダンスはそのなかにはいっている。そしておそらく次のかめりあとすぎっこピースも。これがうまくいくかはわからないけれども。
観客は日芸の学生さん他、江古田でダンス(ADF2010)の参加者、加藤みや子さん、木佐貫さん等多数で、感想をゆっくり聞く時間がなかったのが残念。
できれば発表だけでなく、議論が展開できた方が面白かったのですけれど、また後日です。コメントなどお待ちしています。

2010年8月26日木曜日

今後の予定

今後の予定をアップしました。
どうぞよろしくお願いします。


7月末より9月初めSPAC(静岡舞台芸術公園)にて振付け助手仕事にはいります。
静岡市内の中高生とカメルーン出身のMerlin Nyakam氏のプロジェクトに振付けアシスタント参加。
9月4、5日(静岡公演)12日(磐田公演)23日(かつらぎ公演)
なお、みにいらっしゃるのであれば静岡公演が絶対おすすめです。
劇場規模が大きいこと等もありますが、静岡でしかパーフェクトな状態ではみられないと思います。ニヤカムさんも6日にはフランスに帰ってしまいます。SPACスタッフ総出で現在もパネルを製作中です。




10月
23、24日(土日)
きのは23日昼(2時)24日夜(6時)の公演となりました。
赤煉瓦倉庫一号館ホールにて。
森下真樹さんとご一緒ですが、別プロ。でも一日で一気にみれます。
タイトルは「かめりあ」

長いこと、時間がかかってしまいましたが2003年の受賞者の特典です。私のように(そして森下さんも)個人活動するダンサーがふえていますが、そこからステップアップするのは非常に難しい。今回赤煉瓦さんに助けてもらいながら、はじめの一歩を踏み出してみようと思います。
今回すぎっこリコーダーズさんと一緒に作る作品もありとても楽しみにしています。それに伴い既に毎週杉田がよいが続いています。

2011年
1月
ロルカプロジェクト
札幌どうなってんだといわれそうなくらいばたばたしていますが、密かに進行中のこのプロジェクト。
まさしく草の根のようにみんなの善意で動き始めました。
それにともない年末年始札幌行きになりそうです。

新百合ケ丘アルテリオクリエーションサポート
「ゆるやかにのびやかなからだをつくるための時間」
7月に行なったワークショップが好評につき、継続の可能性を模索中。
1月に劇場におけるクリエーション/ワークショップを経て2011年初秋に作品発表予定。


皆様どうぞよろしくお願いします。
この情報は随時更新していきますが、詳細はお問い合わせください。

2010年8月25日水曜日

札幌よりお芝居のお知らせ


高校時代の友人(学校は違うけれど、それこそスパカンファンと同じように、高校の合同演劇で知り合った)つるまきよりお芝居のお知らせ。ジロドゥというところが私たちのなかではちょっと注目。
エノモトゼミについて書かなければならないのですが、昨日ばったり寝込んでしまったため、書けていません。また後日。
お疲れ様です。
いつもいつもお知らせばかりで心苦しいのですが、今週末またまた芝居を上演致します!
この夏血痰を吐きながら(笑)、全身全霊で打ち込んだ渾身の企画です。 
ツルマキ・アーケストラ!!!
☆第1回公演☆

ジャン・ジロドゥ原作
『 間 奏 曲 』

【日時】
8月26日(木) 20:00
27日(金) 20:00
28日(土) 14:00/19:00
29日(日) 14:00/19:00
(開場は開演の30分前です)

【チケット】
一般前売・予約 2000円
学生前売・予約 1500円
(当日券はそれぞれ+300円)

【会場】
扇谷記念スタジオ シアターZOO
札幌市中央区南11条西1丁目
ファミール中島公園B1F 
地図→http://m.google.com/u/m/__bvlf 
☆ブログ随時更新中☆
今回、新たに若い演劇人とじっくりと取り組む場として、ツルマキアーケストラ!を旗揚げします。

ただお客様にはいつもと変わらぬエンターテイメントをお届けしますので、エネルギッシュな若い演劇人の表現と、ジロドゥの美しい言葉を是非堪能して下さい。
豊かな演劇をお届けします。

2010年8月22日日曜日

高谷さんの会

高谷さんの会に参加してきました。
なにぶん幅広く活動していた方だけに集まる人も幅広く、ユカリーシャからウィーン少年合唱団まで。本当に充実した会でした。
今回は日韓ダンスコンタクトの時に一緒だった関西勢と一緒に踊らせていただき、しかし当日集合なため打ち合わせもほとんどなく、インプロに近い状況になりました。しかし何年ぶりでしょう。普段関西ダンサーたちにはなかなかあえないのです。その後武元組、韓国のシムさんと一緒にご飯を食べたりと交流しました。


多くのコンテンポラリーダンサーが高谷さんにお世話になっていましたが、私は特にそうで、2003年から2004年、最もお世話になった方です。もし彼に出会っていなかったら、私は飢え死にしていたかもしれない(結構しゃれになりません)というくらい。
海外に行っている間もおそらく一番心配してくれていた人なように感じます。元々あまり自分の踊りに自信がないのですが、海外へでてより一層踊らない表現に目を向けるようになり、それを最も危惧していたのが高谷さんです。なぜ踊らないのか?
6月に韓国に行ったときにも高谷さんがね、よく心配していたのよ。ときかされたところです。彼に最後にみせることができた作品はIchIで、青山円形での公演でした。その作品では私はほとんど前に出ることはありません。
そしてその作品を見た宮城さんが「作品から、木野さんについての情報をいろいろと受け取り、木野さんという人をもっと知りたい、あるいは、木野さん にはこういう人と会ってほしい、といったことをいろいろと考えた」とメールをくれて、現在のアフリカンダンス生活へとつながっています。
おそらくそこで気にかかったなにかというのは生命力のようなものではないかと思っています。
ここ(静岡)で毎日踊りながら、なんで踊らないの?私たちは踊る彩子がみたいのにといわれていたことを思い出します。高谷さん、イジュウイさん、それからロンドンのしずかさん、アリス。だいじょぶだよ、元気だよ、楽しく踊っているよときちんとみせてあげることができなかったこと。長いことヨーロッパにいてあまりにも時間を無駄に(あるいはあいまいに)過ごしすぎていたのではないかということ等をおもいかえし、涙がとまらなくなりました。
再びEdgeと向かい合い、それはきっと高谷さんと話していたことを思い出す作業でもあります。


記念すべき誕生日になったねぇといわれ、本当にそう思いました。

2010年8月18日水曜日

高谷さんのガラコンサート

青山劇場/円形劇場の高谷静治さんをおくる会が本日青山劇場にて行なわれます。
ミュージカル、コンテンポラリーンダンス、バレエ、ジャズダンスなど様々なダンスを愛した高谷さんの会にふさわしく、多くの参加者が集う予定になっています。
私も本日は仕事後急ぎで向かうことにしております。遠くは韓国から。
感謝の気持ちを込めて踊れるようにと思っています。

2010年8月16日月曜日

グレープフルーツとコーヒー

ある日スーパーにいったときにかごのなかをみたらグレープフルーツとグレープフルーツジュースとグレープフルーツゼリーを買おうとしていた。小さなボックス型冷蔵庫のうちの状況では冷蔵庫が黄色であふれてしまう。それはさけたい。ゼリーは桃にかえたものの、これは危険な兆候だと思う。
グレープフルーツ(フランス語だとパンプルムス)は大好きだけれど、普段はそんなに食べない。ただし疲れてくるとよく食べる。とても食べる。つまり私のなかでグレープフルーツを無意識に選択しているということは実は疲れているということ。よく寝ようと思い立つ。
疲れているとよく食べるものが他に唐辛子系の辛い食べ物と、コーヒー。
今仮住まいのせいもあり唐辛子系は豆板醤しかなく、たいしたものがつくれない。なのでそれほどおかしなことにはなっていないが、ひどいときにはおかずがすべて赤っぽくなる。
そして、コーヒー。
飲むの減らそうと思って心がけるも、なかなか減らせないコーヒー。イギリス時代は紅茶しか飲まなかったのに、、、。今回はたまたま静岡行きの前日くらいに荻窪で見つけちゃったスペシャルなコーヒーをもってきてしまったため、毎日ちびちび飲み続けている。おいしい。ブラウンチップなるお店でその場で焙煎してくれる。荻窪住まいのコーヒー通の友人も知らなかった通りがかりの小さなお店で、お試しで買ってみたもの。荻窪にはもう一件すばらしいコーヒー屋さんがあり、私のなかでは荻窪はコーヒーの街となりつつある。
お茶の街にきているのにコーヒーとは、、、。今日水だし煎茶を学習してきたのでこれから少しかわるかもしれない。

グレープフルーツとコーヒーでストレスのほとんどはきえてしまう、なんとすばらしいことだろう。

フランス人からみて静岡人

SPACでフランス語通訳として大活躍されているよしじさんのお宅にニヤカムさんとお邪魔しました。よしじさんの奥様はフランス人。なもので会話はフランス語ベースとなり、過去形も怪しい私は半分くらいの理解力でしたが、楽しいひとときを過ごしました。
静岡食べ物がおいしいという話しにはじまり、(フランスも農業国でおいしい食べ物には困らないと思いますが、フルーツは静岡の方がよいとのこと。確かに日本の桃とかおいしいものね。品質の高さという点でもすばらしいといっています。)物価が安いとか人々が親切だと話しが盛り上がります。
特に静岡人はとてもフレンドリーではないかというのには全員が一致。
おそらく他の都道府県と比べても、握手やビズ(フランス人は基本的にほほにキスするのが挨拶だ)に抵抗ない人が多い気がします。
昨年のニヤカムさんの公演のアフタートークでは観客がみんなで周りの人と握手をし、しかもアフリカンダンスのリズムで頭を振り踊るという光景があった(私はDVDで拝見したのですが)だけに、それには納得。こころ穏やかで、のりのよい静岡県民。
私は静岡県民ではないですが、なんとなくラテン系に近いのりを感じます。
ワークショップとかもうけてる子たち楽しそうだもん。
東京で同じことやるとまた違う反応がくるのかもしれないと思うのでした。

煎茶のおいしいいれ方について

静岡駅前のギャラリーにいくはずがなくなっていて(美術館ができたのでそちらに吸収された。ちなみに美術館は月曜休み。市内のほとんどの施設は月曜がお休みです)そのそばにあったお茶センターみたいなところに立ち寄る。
お茶のおいしいいれ方なるものを教えていただく。
①お湯を沸かす
水道水でもいいが5分以上沸騰させること
②ポットに入れる
ポットに入れると90度くらいになる
③お湯をさます
一回何かの器に入れる。
④湯のみ茶碗に③のお湯を入れる。
一回移すごとに10度くらいずつ下がるそうでこの時点で70度くらいだろうか。
⑤急須に茶葉をいれる。
小さめのゆのみのお茶を入れるのにスプーン一杯くらい
⑥④のお湯を急須に入れて45秒待つ
⑦揺すらず3回くらいに分けて湯のみへ入れる。

2煎目は③の残ったお湯にポットのお湯を足して(およそ80度)それを急須へ
3煎目はポットのお湯(およそ90度)をそのまま急須へ
とすることでだんだんとお湯の温度が高くなり、カテキン等がでるようになるため、いろんな味を楽しめます。2、3煎目は急須のなかにある時間を短くします。お湯は急須に残さず、だしきること。
なお、カテキンは80度以上の高いお湯の温度ででるらしく、苦みの成分となります。なので熱ければよしというわけでもないらしい。身体にはよくてもね。

で、ここのかたおすすめなのが水だし煎茶。
麦茶ポット等に煎茶の葉っぱと水をいれておくだけ。30分もいれておけば飲めるようになります。夜のうちにつくっておけば朝にはおいしく飲めて、1日くらいは全然大丈夫とのこと。(なお抽出時間が長くなると濃くなるので、夜につくる場合は茶葉は半分の量でいいのだとか)別に特別な茶葉を買う必要はないのだそうです。

おためしくださいませ。

静岡でのおやすみ

本日お休みということで本当はクレマチスの丘までいこうと思っていたのだが、確認等があって出遅れ、結局静岡市内を探索することに。静岡には何度かきているものの、たいていは目的地に直行なので、意外にも静岡駅周辺の駿府公園ですらいったことがない。(とはいえ普通の公園で特別なものは何もない。家康の手で植えられたみかんくらいなもので)
駅の観光案内所の人にきいたら日本平がおすすめですといわれてしまい、まさかそこからきましたとはいえず気まずい思いをする。
ひさびさの本屋で没頭する。
本当は調べようと思っていた本があって探しにきたのだけれど、見つからず、どうでもいい絵本等にこころ惹かれついよんでしまう。いつまでも、鰐。
でもおそらくこれで2回目か3回目。つまりこうやって本屋に来た度に出会い、あまりのインパクト具合に衝撃を受け、しかし衝撃がある分お家に所有したいとは思えず、買わずに帰るのを繰り返している。また出会ってしまった。
帰りに乗ったバスが一つ手前の大学までしかいかず、(なにせ日本平までいくバスの最終は3時半くらいだ)仕方がないので、一停留所分、車限定の道を強引に登ってみた。真っ暗闇をてくてくてくてく、ひたすらてくてくてくてく、車がくると側溝へよける。大丈夫そうだと高をくくっていたら案の定思いっきり踏み外して転んでしまった。びしょぬれでお家に帰る。なかなか大変なことになってしまった1日だった。

その後の追加
翌朝目覚めたら肩などあちこちに痛みが走る。おそらく軽い打ち身。
はたと気がつくと眼鏡がない。
仕方がないので、パークロード(車限定の道)を再び下ることに。
さすがに気がひけ、ちょっと早起きし、車の少なそうな、しかも日差しのある時間を狙って歩いてみる。そこで眼鏡と財布を発見。よかったよ。気がついて。(そのかわりお守りの神宮鈴がきれていました。それも太いところからぶっつりきれてる。何か悪いことがないといいのだけれど。もしかしたらこの鈴が身代わりになってくれたということなのかもしれない。

2010年8月15日日曜日

札幌コミュニティ教育勉強会

コンカリーニョの斉藤さんよりお知らせです。
今回残念ながら静岡付きっきりで伺えませんが、是非と誘われていた企画です。
元教師としては非常に気にかかっています。もしお時間ある方はぜひ。


□ コミュニケーション教育事業北海道勉強会
文科省において国の教育施策として推進され始めている「コミュニケーション教育事業」を有意義かつ実際的に道内でも展開するための勉強会を、教育関係者(小中高の先生など)、文化芸術に興味のある児童生徒の保護者、教育及び文化関係の学生・研究者などを対象に、札幌劇場連絡会の主催で開催します。中学生を対象にしたデモンストレーションワークショップや、コミュニケーション教育事業の道外、道内での事例紹介などを行います。ぜひ、ご参加下さい。
○文科省関連HP↓
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/commu/1289958.htm

【日時】8月28日(土)13:00〜17:00(終了後、懇親会 2,000円)
【会場】あけぼのアート&コミュニティセンター
(札幌市中央区南11条西9丁目4-1 TEL.011-513-6181)

定員50名(予定)、参加費無料 

【内容】
13:00〜14:30 デモンストレーションWSと事例紹介コーナー(見学歓迎)
15:00〜16:00 事例紹介とディスカッション
◎道外事例紹介 宮浦宜子さん(NPO法人芸術家と子どもたち理事)
◎道内でのこれまでの取り組み紹介
 ○美瑛町立美瑛中学校 鈴木和彦 教諭「士別市朝日中学校での取り組み」
 ○札幌市北野台中学校 竹生 東 教諭「道内演劇部の中学生たち」

詳細はこちらを→http://www.concarino.or.jp/2020/12/kyouikujigyou/
【問い合わせ・申込】NPO法人コンカリーニョ TEL.011-615-4859
             mail@concarino.or.jp
【主催】札幌劇場連絡会
【後援】札幌市、札幌市教育委員会

2010年8月14日土曜日

映像さんと音楽さん

映像のニシモトさん、音響の山貫さんが相次いで来静。19日が劇場入りでそれにあわせぎりぎりの日程で作成が進行中。リハーサル開始からほぼ2週間でおよそ一時間の作品が出来上がりつつあるのでそれを思うと恐るべきペースといえる。
衣装やセットも進行中で、特に衣装はなんと4種類の衣装をそれぞれが着るという韓国も真っ青の展開。私は長らくいろんな舞台をみているけれど、1時間の作品で10人×4という衣装数は本当に多い方だと思う。従って今必死でつくり続けている(と思われる)
映像ニシモトさんは4部の部分で顔写真を集めており、応募していただくと一瞬ですが(もしかしたら何回かかもしれません)作品に参加することができます。)興味のある方はお知らせください。

韓国と日本について

今日帰ってきたらテレビ(NHKはみることができる)で韓国と日本の感覚の違いみたいなものを扱っていて、それをついみてしまう。(今日は稽古お休みかもね)
イギリス時代の同僚に韓国人がいて、思い出す。
「シンの面倒みる係」を仰せつかっていた、私にとって、楽しいの半分なかなか苦労した一年半くらいだった。いつも一緒にいるので、つきあったいるのだとロンドンダンサーたちに思われていたくらい仲が良かったが、一度大変だったのは竹島問題に話しが及んでしまったときである。
私の英語力、そして彼の英語力を考えると、きちんと説明が正確にできているのか疑問だけれど、冷静に考えても、明らかに教育/報道の仕方で大分事実の捉え方に違いがあると思われた。もちろん日本が韓国併合含めしてきたこと、従軍慰安婦の問題など日本がクリアしなければいけない問題はたくさんある。日本の社会の授業等ではあまりその間のことは扱われない(現社は時間がなくて省略というのは私たちの頃から一緒。受験勉強との関係ですね)。韓国の授業あるいは報道では、かなり頻繁に扱われている様子。また伝え方、いい方でも大分印象は異なる。私は日本ではこのように報道されていて、それゆえ私たちはこういうものだと思っているとかなり冷静に現状を伝えても、いやそれは嘘だ、だから日本は嘘つきだ泥棒だといわれ続ける。
そういうことはよくあることだというアレックス(キューバ人)が間に入ってくれ、しかしシンの怒り(これがきっかけで2日間はなしてくれない日が続いた)は収まらず苦労した。アレックスからしてみれば自国とアメリカとの関係なんてそれどころではなく厳しい状況で、今でもアメリカに住んでいる友人や親戚に会いにいくことはできないのだから、たかが小さな島ひとつでうだうだいうなといいたいかもしれない。(なお、アレックスはNY公演のときにとれたビザを利用して一回フロリダの親戚を訪ねにいったのだと思う。でもそれは本当に珍しいこと。)
韓国のいいダンサーもたくさん知ることになったし、何度も訪れていてすっかりなじんでいるものの、やっぱり難しいと思うのでした。

おまけ
こうしてここに書くとシンの感情的だったりエキセントリックな側面がでてきますが、とても普通の男の子です。いい子です。ちょっと女の子に甘い(甘すぎる)のとあとさきを考えないことだけが問題で、、。一応弁解しておきます。

2010年8月12日木曜日

ネット環境をえました

ある日宿舎に帰ったらネット環境が回復していました。ありがとうございます!
これに従い、お部屋でネット接続とかこのブログの編集とかができるようになります。助かります。(今までは稽古場とか公共の場に出て行く必要があり、その度にパソコンもって徒歩5分とか10分とかでだった結構面倒くさかったのです)

静岡は雨が続いていて、明日は台風だとか。
台風でバスとまっちゃったらどうしよう、、と山の住人は申しております。

Edge

横浜ソロデュオコンペティション受賞作Edgeは2003年韓国での公演を最後に上演をやめているのだが、秋の赤れんが公演の際に再構成してだそうかと思い、現在振り起こし中。
まずは元々の上演を再現しようと思い、ビデオ等を見返しながら思い出していく作業を行う。主な振りをおこして順々にやってみたら、時間がおかしい。元々の振り数より少ないはずなのに2倍くらい時間がかかる。光りがはいりはじめて光りが狭くなる前のところまででおよそ12分。
それだけ私の身体の動きかたの質が変わってしまったということでもある。
その違いはおそらく7年という時間の結果でもある。
グールドさんのゴールドベルグが長い年月の間に全く異なる形となったのと同じことが、全く意図していなかったのに(一応コンセプトの上で、7年の間におきている変化をみせようと上演を決めたので全く意図していないわけではなかったが、ここまで顕著だとは思っていなかった)おきている。これに更に視点を足す。7年を越えて、それ以上を作り出せるかどうか。
さあ、がんばりましょう。

2010年8月8日日曜日

カメルーンの歴史について



ニヤカムさんはフランスに暮らしているがカメルーン人。 土曜日はバスの時間が少し遅いので、アフリカの歴史について話してもらった。
カメルーンの歴史は植民地政策と一緒に考えなければいけない。
そもそもカメルーンという国の名前はポルトガル軍がはじめてきたときに到着した河にエビがたくさんいて、「エビがとれる河」というポルトガル語からなる。その後ドイツに占領され、さらにその後フランス領となり、カメルーンのほとんどはフランス語を母国語とするようになった。(でも一部に英国領の地域があり、そこでは英語が母国語になる)元々たくさんの部族ごとに言葉があるため300を越える言葉がある。なので、ニヤカムさんもフランス語、英語をはじめてとして、お母さんの地域の言葉、お父さんの地域の言葉等7つくらいの言葉を話すことができる。
最近では英語とフランス語の混じった「ピジン」なる言葉ができて、それが市場等ではつかわれるようになってきている。
言葉1つとってもこれだけ複雑だということに子供たちはびっくり。

日本ではアフリカの歴史を学ぶことは少ない。植民地政策については日本自身もアジア各国への侵略を行なってきた経緯からか、授業でもあまりふれないで終わってしまう。しかし、そういう事実を私たちは忘れてはいけないし、現在も例えばルーブルやケブランリー(パリにある民族系博物館、クナウカはここのこけら落とし公演を行った)、大英博物館には多くのアフリカの遺産がある。自分の国を知るのにヨーロッパにこなければみることができないという事実。ニヤカムさんから学ぶことはダンスだけではないようだ。


2010年8月7日土曜日

遊びの変化

今回作品中に様々な遊びを取り入れましょうということで、アルプス一万尺などの手遊び、花いちもんめなどの集団遊びを原型としてニヤカムさんにみせる。もちろん舞台にのせるときには様々にアレンジされることになる。
現在の子供たちは私やよねじくん世代と比べ10歳以上若い。そのせいか、静岡バージョンのせいか様々なところで変化が見られる。

じゃんけんで2つに分かれるときは「ぐっとぱーでわかれましょ」という歌がある。(これは地域差が大きそう。)

花いちもんめで「丸くなって相談しましょ、そうしましょ」というのがある。
それが現在では「相談しましょ、ちょっとまってね、べー」となっている。なぜかあっかんべーをする。

じゃんけん列車には「貨物列車、しゅっしゅっしゅっ」という歌がついている。(しかもみんなそれを知っている。)

「インドの山奥〜」という歌がすごく長くなっていて、しかもそれがループするよう進化していた。


どんどんでてくる世代差。先日もほんとの年齢をいったら驚かれた。現代の遊びについて勉強しなければと思う。

山生活


静岡は暑く、しかも山の上のせいか直射日光をうけているような気がする。基本的に公園のなかを歩くくらいなのだけれど(下界に下りるには車が必要)それでもずいぶんと日に焼けたような気がする。
舞台芸術公園は通常「山」とよばれている。ちなみに芸術劇場(東静岡駅前の劇場)は「芸」。なので現在私は「山」生活中である。
山生活では大体セミの鳴き声におこされる。
(なお、ユーグは友人のライブできいた音が蝉の鳴き声であったことを日本に来てはじめて知ったという。まるでエフェクトをかけたノイズのようだと絶賛する。ニヤカムさんもお気に入りで、作品のなかで使用することになっている)
朝ご飯を食べ、お弁当を作る。
宿舎ではネットが使えないので、メールチェック等をこの時間帯に稽古場などで行ない、そのまま稽古スタート。お昼も稽古場周辺で食べることが多い。
(お店等はないため、ちゃんとお弁当を用意しないと飢えてしまう。今回はお弁当だけでなく、麦茶パックも持参)
子供たちが最終バスにのって帰ったあと、ニヤカムさんと打ち合わせ。
その後一回部屋に帰って休んでから、きの稽古開始。稽古場をあけていただいている都合から、遅くまではできないが、毎日少しずつ進行中。
この生活をきいてアシュフォードさんはモンク(僧侶)みたい、という。そのまま髪の毛そっちゃえばという。本当に髪きっちゃおうかと迷う。

2010年8月4日水曜日

もこ

もこのビデオ(韓国公演)が届きました!
写真もおくられてきているようなので、近日中にアップします。
楽しみです。

スーパーマーケット

静岡舞台芸術公園は前にも書いた通り、山の上にあります。
なので下界に下りなければ食料調達ができません。
朝昼晩とご飯を食べるので、しかもそうそう下界に下りられないので、その分を一気にスーパーで買い物します。

ニヤカムさんは日本のスーパーマーケットを気に入ったらしく、毎回ものすごい量のお買い物をします。(まあ、3、4日分は最低でもまとめ買いなので、私でも結構な量になります)今日はあまりにたくさんのお肉をみて心配になったので、話してみたら、消費期限の読み方を間違えていたことが判明しました。日本では年/月/日ですが、フランスでは日/月/年なので、10日まで大丈夫という意味だと思っていたようです。
また、フランスでは結構日持ちがする食べ物が多く、消費期限もうるさくないので、あんまり考えてみたことがなかったそうです。
日本ではそれで大問題がおきているのよ。

また、砂糖入りのお茶が大好きで、特に午後の紅茶のミルクティーがお気に入りになり、毎回ペットボトル2本、それ以外の果物系ジュースも2、3本買っていきます。
そして大量のフルーツをかっていきます。
前回きたときはインスタントラーメンと牛丼にはまりましたが、さすがに今回は毎日というわけにもいかないし、控えているようです。日本のラーメンの味って海外ではないのです。しかもインスタントなのにこのレベルというのも驚きだったようです。最近はたれを別に入れる等の方法もマスターし、よりおいしく食べることを学習しました。

ニヤカムさんのからだはどうやってできているのかものすごく気になります。
なので、少々きにかけて観察しております。

あたりまえとおもっていることはじつはすごいことだということ

ニヤカムさんのクリエーションは日々続いています。
子どもたちとのクリエーションはもう結構時間との戦いという感じで(なにせバスの時間があるので時間をきっちり守って終わらせなくてはならず大変です)ばたばたしていますが、そのあといろんなお話をします。
先日は静岡の大学生の子たちが見学にきました。アフリカ研究が専攻だそうで、今度ワークショップ(アート系)と、ニヤカムさんから話しを聞く会、公開稽古を開くことになっています。
日本で当たり前になっていることが、実はすごいことだといいます。
ほとんどすべての人が高校(最近では大学もですね)にいくような環境。
好きな仕事を選べるということ。
格差社会といってもある程度の生活は維持できていること。
スーパーマーケットがあること。
道ばたのマーケットが終了したあと落ちている野菜を拾って暮らしているような人がいないという事実。
でもニヤカムさんはヨーロッパ化、あるいは近代化がすべてにおいていいとはいえないともいいます。子どもの頃からゲームやテレビにつかっている生活、ブロイラーで育てられた鶏などを食べる生活(ちなみにアフリカはすべてビオだといっています)、、、。例えばアフリカでは結婚も親同士が話し合って決めてしまうのだそうで、本人同士が全く面識がないこともしょっちゅうだそう。でも何も知らないからお互いをわかっていくよう努力していく。また家同士が結びついているので、家族みんなで二人の問題点の相談に乗り、話しながら解決していくのだそう。なので離婚率は極端にひくかったのだとか。日本も昔はそうだったんだよという話しになりました。確かにここ数年離婚率が急激に増加していて、それはそういう事情もあるのかもしれません。(アフリカでもここ数年は確実に離婚率が上がっているのだそうです。)
日々の生活のなかで、ちょっとずつアフリカに詳しくなりつつあります。

ユーグにあう

最近懐かしい人に会うことが多いけれど、これまた懐かしい人にあう。
ユーグ。
フランスにいたころ、知り合ったインプロ系チェロ奏者。JOUさんの旦那さんマチューさんともお友達。れいさん(ママダンサー)や、のりさん(ドラマー)ともなかがよかったりする。
あるとき、自分は日本に行くのだと思いついてこれで3回目。はじめは10日だったのが今年は2ヶ月もいる。最近は見た目はフランス人だけれど話し方と仕草がことに日本人化してきている。
せっかくくるんだからなにかいっしょにやりましょうといいながら、なかなかできないままになっているため、ちょっとあいにいってみた。たまたま休みだというので、鎌倉に来てもらって日本イメージをご案内しようとしたら「海に行きたい!」とのたまう。
フランス人バカンス好きでしかも海が大好き。日に焼けるのも大好き。なので、仕方ない、日焼け止めをかってついていくことになりました。
しかしここで終わらないのがフランス人。泳ぎたい!と言い出し、突然海で泳ぐことになり、たまたまもっていた稽古着(下着に近い)で泳ぐはめに。冗談かと思ったけれど、言い出したら止まらないのがフランス人。
気をつけよう、フランス人の思いつきと甘い言葉。
大変なことになりました。
でもおかげでものすごく久しぶりに海にはいりました。楽しかった。
帰りに海辺でアイスを食べて、夏の休み(実は完全なオフは最後だったのかも)を過ごしました。

ちなみにユーグはこれからほぼ毎日東京/関西のどこかで演奏をしているそうで、お時間ある方はみてみてください。