今日、人に声をかえてもらったこともあり、某企業のイベントのオーディションにいく。
あまりにも面白そうだったので誘いにのってしまったが、正直私は「振り付けを覚えることが苦手です」
ダンサーなのになんということか、という人もいそうだが、クリエーションから携わる場合、必ずしもすごい振り覚えがいい必要はない。でも生き延びるために最小限覚える能力は必要だし、できないと困る。
なのに、本当に苦手だ。
ちなみに今日は楽しい感じで、明るい花のようなといわれてはいたけれど、
今日もあまりに間違えるので楽しくなってきてしまって、本気な笑顔とめっちゃ楽しそうな感じだったが、職業人としては失格だ。
なぜ覚えられないのか。
でもこれでもかなりましになった方だと思う。
ラッセルワークで苦労はしたけれど、かなり鍛えられた。でも普通のダンサーさんのレベルではない。
振り付けだけではない。台詞、人の名前、記憶すべてがおちていく。
その代わりといっては何だが、何度同じ振りを繰り返しても、新しい何かを発見していく。振り付けはシンプルに。最小限のことを繰り返していくだけでもいろんな発見をしていく。そもそも振り付けとは何のためにあるのだろう?と考えるにいたったり、振り付けを利用しない演出を考えだしたり、それはそれで面白いこと。
しかし一緒にくんでしまったダンサーさんには申し訳ない。
楽しいひとときではあったけれども。
イギリスにいるころ、友人ダンサーに誘われて2、3回オーディションを受けにいったことがある。あるダンサーはオーディションは出会うための場所だからといい、あるダンサーはワークショップを受けるつもりで、ただなんだしという。私はがんがんうけまくってあたりまえのみんなの中にいて(それはラッセルカンパニーの中でもあった)、あまりの振り覚えの悪さ具合とコンプレックスとでまず受けにいくことがなかった。もったいないことをしたともいえる。
できなかったこと、
それもまた発見だ。
できるために努力をすることもある。
できないゆえの何かを見いだすこともある。
オーディションとはそういう場所。
そして自分のまなざしを大切にしようとおもう。
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