2019年6月15日土曜日

汽水空港


地域調査プロジェクトという授業で移住者のインタビューをとる練習として森哲也さん(汽水空港)に大学に来ていただきました。
汽水空港は松崎(鳥取県中部湯梨浜町にある鈍行しか止まらない小さな駅)の古本屋さん。関東から移住してきて、ゲストハウスたみに滞在しながらDIYで作ったそう。そのできた当初にたまたまたみに泊まった(採用面接できたときに、もう鳥取なんてくるの最後かもと思い、観光がてら立ち寄ったんです)時にお会いして、木野DVDを投げ込んで驚かれた、そしてそれが招いてくれたのか鳥取に来れたというローマの泉のような存在です。
あれから4年。一時期閉じていた時もあるけれど、結婚、お店も拡大拡充、着々と根を張り活動しています。
今回お話を聞いていて倉吉のパープルタウンの映画館で、すごい攻めた映画の上映をしていた話が出てきました。おそらくミニシアター系だし、コナンや鬼太郎ではない、ポケモンでもない、俗にいう売れない映画なのに、ここでやっている意味。映画好きのスタッフの熱い想いに感動したと森さんは言います。
正直にいうと鳥取は本当に人口も少ないし、お金もない。だから個人のボランタリーな活動、もっというと寄付というか投げ込みがあって成り立っているところがある。お金ないけれどゲストには少しでも出してあげたいと頑張る個人的な努力によってこの県の文化は成り立っています。

銀河鉄道では佐々木友輔さん(同僚です)が鳥取の映画人を調査してくれていますが、昨年の美術人(筒井宏樹さんによるスペースプラン)、演劇なども含め自分の知ったこと、見たこと、好きなこと、愛することをなんとかして地元の人に伝えたいという愛情表現の形であることがわかります。細々と映画上映会を続ける人や、地元の人と映画を作るひとと映像作りをしようとしているひと、フェスティバルをしようとしている人。それらの活動をまとめていくことも大学人として重要なお仕事かと思います。

森さんの自然体は学生たちにも衝撃を与え、様々な質問が出てきました。
いろんな生き方がある。そしていろんな生き方があっていい。
松崎に移住者が増えてる理由がなんとなくわかる気がしました。



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