2019年6月15日土曜日

アシュフォードさん3


アシュフォードさんの作ったAerowaveについてはSprig back Magajinで見ることができるようになりました。
そもそもこれがどういう仕組みかというと
⑴若手振付家がビデオで応募する
現在は600くらい(本当は規定に合わないものを入れると700を超えるんだとアシュフォードはいう)
⑵それを欧州劇場ネットワーク(そもそもはサロンとしてアシュフォードの友達が集まっておしゃべりしながらヨーロッパのダンス傾向を知ろうとしていたグループ、25団体、およびそれをサポートする団体を合わせると40)でシェアする。なお、ショートカット版のビデオを過去はアシュフォードが作っていた。(5分程度にまとめたもの、確かに全部は見る気しないものね)
⑶会議を開き推しメン20団体を選ぶ。
⑷欧州劇場ネットワーク(25カ所)は各劇場プログラムに3団体以上を招聘する。その際の費用はEUグラントから半額助成できるようにする。(残りは各劇場や団体が地域に助成申請する)
⑸20団体の選ばれた団体はおおよそ3-5回の公演機会を得ることができる。
⑹そのため各国の助成金を得られやすくなる。
⑺これらの経緯を経て作品上演を繰り返したものをSpring Forwardで上演。このフェスティバルには世界中からディレクター。プロデューサーが集結。
⑻その作品をウェブ上で公開、レビューなどを掲載し、さらにその作品の上演機会が増えることを目指す。
⑼そのレビューをかける人を育てるべく、若手レビュワーを募集、フェスティバルを見てかいてもらったものをガーディアン、タイムスなど新聞のダンス専門記者(そういう職がイギリスにはまだあります。限られた枠ですが)にチェックしてもらう。
⑽レビューをかける人を育てる講座は継続し、彼らが食べていくための仕組みとしてSpring Back Magajinを立ち上げる。

私がイギリスにいた頃拡大版が生まれ、そのときの応募は400程度だったことを思うと確実に成長しています。そしてダンサー、振付家だけではなく批評家を育てようとしているところがアシュフォードさんのオリジナリティでもあるかと思います。彼はTime outの演劇の記者だったんだそうです。(今でも演劇も好き。なぜダンスに行ったのかの話も結構面白いです。)
牧野先生も言っていたのはダンスは消えてしまう。しかしそこから文字化し、記録する人がいることでその先に広がる可能性がある。批評家とダンサーがともに社会を作っていくと。彼女は舞踏の初期から見ているので、そういう意識を持っているのだと思いました。そこの部分、日本では抜け落ちているところかも。

いかにして残すか、広げていくか。
ダンスアーカイブ構想でダンスハ体育ナリシリーズを作らせてもらって思うのですが、今の時代を切り取りつつ、過去を振り返る。どんなに小さな作品でもちゃんと社会に投げかけるそんな作品でありたいと思います。

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