今日は226事件の起きた日です。
私は2018年『ダンスハ體育ナリ?建国体操ヲ踊ッテミタ』を発表し、Dance New Air 2018で上演(其の一体育教師トシテノ大野一雄ヲトオシテと合わせての特別公演)した際この事件を取り上げた。会場のドイツ文化センターのすぐそばに高橋是清翁記念公園があったためでもある。1936年(ちなみにベルリンオリンピックの開催年でもある)に起きたこの事件は軍国主義へと向かっていくターニングポイントでもある。
この第二次世界大戦に向かう時勢と現代が似ているとしてストリートダンスなどに見られる集団志向を指摘した。2019年は8月早稲田どらま館にてその発展形として表現の自由早稲田どらま館バージョンを発表した。あいちトリエンナーレの事件が起こる前から調査をしていて、あまりのタイムリーさに驚いた。その時に731部隊についても取り上げた。
私はダンサーであり、大学教員であり、ある種の巫女として今の時代をどのように捉えるかを考えてきたが、どうすればいいのかはわからない。
ただ、私に言えることはなぜ、人は疑問に感じていることを声にしないのかということだ。共謀罪と揶揄されることを避け一人で勝手に行うこのレクチャーパフォーマンスは政治的な意図はない。ただ、事実を述べるだけで留めている。そこから判断するのはそれぞれの人の判断に委ねられる、でもそれでも、あれ、おかしいな、変だな、いいのかな、そういう疑問がその人自身から起こるだろうと私は信じている。
なぜ、そのような小さな一言が起こらないのか。
それくらい今の時代は危うい。
こういう時に一人一人の人が自分の考えで動く力が必要になってくる。
大切な人を守るために?地球を守るために?どういう形であれ、自分が信じる真実をたどるしかないが、メディアや大きな声に流されていないか、考える必要がある。ここまでくると正しいはない。大切な人のために、何を残せるかの話でしかない。
あの時、上司の命令にとりあえず従ってしまった、あるいはそれが正義だと思い込んでしまった兵士たち。そうならないために、自分の頭で考え、決める力が必要になってくる、私はそう思っています。
ハヴェルの「力なき者たちの力」ではないですが(ちょうどNHK100分で名著で扱っていました。NHKの攻めを感じます)、自分の持つ力を信じることが大事なのではないかと思います。一人でもできることはある。一人だからできることもある。
実は再演予定があったもののコロナ企画で消えてしまいそう。
でも、こういう時代だからできる手段があるのではないかという気もし始めた。
なんとかしたいと思う。
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