2018年9月11日火曜日

死者の書再読@城崎9日目

死者の書再読@城崎9日目

アートセンターは火曜日が休館日。少しのんびり。
杵屋さんには是非とも行っていただきたかった出石の永楽館さんをご紹介。ここはいいです。愛之助さん歌舞伎で知られていますが、公民館的に一般にも貸し出していて、同窓会やカラオケ大会などにも利用されているのだそうで、和物を作りたいなら穴場です。

昨日の三浦さんより与えられた司令(実験)を行いながら、これ、これ、と一つ一つ決定事項を出していき、時間がないなりに着々進んでいきます。(三浦さん本体はまだ東京)
シートを広げて、テープを貼ってとか垂れ幕垂らしてとか照明決めたりとかその作業一つ一つを自分の手で作っていくことが多分私にとって、この死者の書にとって大切なタスクで、まさしく織物織っている状態。コツコツコツコツ。(杵屋さんは部屋でコツコツコツという音が聞こえるんだよねーと、、、)

実際の曼荼羅は20cmくらいの四角を織るのに40日かかるとかいうので(しかも現代の技術で)そんなに簡単なことではないのですが、その端っこくらいは体験し、また作っているのではないかと。

2週間で作品を作るというのはまずありえなくて、前々から少しずつ進めてきてはいたけれど、こうしてパズルが揃っていくのはちょっと嬉しい。
環境があることはありがたい。

ちなみに郎女さんは
失踪を二回繰り返し、写経をしたり、白玉に襲われたり、すみれさんに包まれたりして、ある意味大冒険状態(実現させようとするとエンタメっぽい)なのですが、よく冷静に考えてみるとおもかげさんのために巨大な布を織り、そこに絵を描いただけです。「大変!なんとかしなきゃ」とその一心で走り出してしまう郎女さん、でもおもかげさん(ちなみにおもかげを変換すると俤がでます)が誰かもよくわかっていないし、そもそもその大きさ(リアルな曼荼羅は4M4Mくらいあります)、ありえないよねとかツッコミどころ満載。そういうところを置いておいて、恋とも自覚できないまま、思いつめてしまうところが可愛らしく、中将姫になって書いたという折口の言葉を拾って読み返してみると余計にツボどころ。いくつになってもそういう気持ちを人は忘れてはいけないと思ったり。仕方ないなあ、一緒に走ってあげようかと並行に走り始めたそんな感じで作品を作っています。

死者の書、怖いタイトルですが、読んでみるとそんなに怖くはありません。
でも本当にその原典を当たろうとするとエジプトの死者の書まで遡るので、結構ヘビー。ライトな感じで読んでみるのもよし。
輪廻の話まで読み解くもよし。
時間があれば、ぜひ元の折口文章を読んでからご覧下さい。

折口さんはきっと気軽な感じで読んじゃって、なんとなく気になってハマっちゃうそんなあなたのためにこの本を書いています。論文ではなく、あえて小説で。そして見方によればエンタメモードで。そこから奥に踏み入れたくなるように。この作品がそのきっかけになるなら幸いです。








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