2019年10月16日水曜日

鳥取銀河鉄道祭のできるまで36

鳥取銀河鉄道祭のできるまで36

今回このとりアートは鳥取県文化財団が中心となって開催しており、先に触れた地区事業もとりぎん文化会館などの県財団の施設を使用しています。ゲキジョウ実験!!!「銀河鉄道の夜→」もとりぎん文化会館で開催予定です。
http://site.torikenmin.jp

鳥取市文化財団という団体もあり、こちらは民藝美術館ややまびこ館、仁風閣などの市内の様々な施設の管理運営を行なっているが別団体。
また米子は米子市文化財団とまた別の団体が運営を行なっており、ややこしい。
ともあれ今回県財団の冊子Arteで取り上げていただいているほか、郵送料節約のため、Arteの配送に合わせてチラシも配送してもらう、財団ネットワークでチラシを織り込んでいただくなど広報活動を中心に協力いただいています。

2018年3月の財団自主事業が「あげだがん 上げてどうする そげだがん」と「夢の破片」のコンテンポラリーダンスのダブルビルでした。財団はもともとクラシック作品の紹介を中心に行っており、今回が初めての企画。 プロデュースを行ったのは野田景子さん、コンテンポラリーダンス好き女子です。「あげだがん」は近藤良平さんの市民参加型振付作品で、ここに参加していた人が数多く今回の銀河鉄道祭に参加してくださっています。多くの市民参加イベントが単発の企画にとどまり、継続性がないということに私は問題意識を持っていて、育てていくという観点を持つのであれば、作品を作る機会やメンバーが再度集まるきっかけを作っていく必要があると思います。そういう意味で今回この東部地区で開催するとりアートで彼らが再集合するきっかけを作ることができたのはとてもいいタイミングであったと思っています。これは銀河鉄道の終了後にも言えることですが、そこから自分たちで何か起こしていくことができるように、と思うのです。
なお、もう1作品「夢の破片」は鳥取市倉吉出身の詩人河本緑石の同名詩集よりヒントを得て作られたもの。島地保武さんの振付作品。ちなみにこの河本緑石さん、宮沢賢治と高校時代(盛岡高等農林学校)に同人誌アザリアを作ります。鳥取に戻り高校教師として詩人として活動しますが、水泳実習中に同僚を助けようとして若くしてなくなり、カンパネルラのモデルとも言われています。この頃倉吉美術館でアゼリアの会を中心にした展示を行っていて、それを拝見しました。(実はこの展示をその半年以上前に花巻の宮沢賢治記念館の方でもみていた)その時に古い彼の詩集をくださって、これはこれでまた何かいつか作らなければと思うのでした。

ちなみに実際のところ緑石の死は賢治の最後の改稿よりも前であり得ないことではないけれど、そもそも緑石の死を賢治は知らなかったのではないかという説が有力です。(展示にもそのように書かれていました)カンパネルラのモデルは保阪さんだ、としこ(妹)だと様々に言われていますが、鳥取では緑石だということにしておく、違うかもしれないけれど、そういうことにしておきましょう。
倉吉地区で毎年6月ごろに開催されているアザリア音楽祭の名前の由来はこんなところにあったりするんですね。
河本緑石については記念館が倉吉にあります。
http://www.apionet.or.jp/~stfri13b/ryokuseki.htm



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