鳥取銀河鉄道祭のできるまで37
2019年1月鳥取市役所前にあるメガネの松本さんでカフェミルキーウェイを開くことにしました。お家の屋上に銀色のドームがあり気になってはいたのですが自転車で通りがかりにお話をしてみることにしました。その時に太陽のプロミネンスを見せていただき、ついつい話し込んでしまいました。別に私は星オタクではないのですが、貴重な話を聞かせていただきました。そのドームは店主の松本さんとお父さんで手作りで作ったそうで、そのことも天文学の専門誌(英字)で取り上げられているそう。(構造を独自開発している)
のみならず、双眼鏡、かつ鏡面でひっくり返らない形の天体望遠鏡を開発、特許を取り独自に販売してきたという、この鳥取ならではの星博士だったからです。
特許は取ったけれど、一般大手の天体望遠鏡メーカーは片眼鏡像を維持したため、現在は天体観測マニアというかよく知る人が買い、またそのメンテナンスを頼みに来るという状態だそう。
英語が得意なこともあり、HPも充実。
http://ems-bino.com/whats-ems/
これまでも遷喬公民館など地域の子供達向けの観測会などを開くために移動型の望遠鏡を作って出張星を見る会を行ってきたのだそう。
この人が、生きていく中でメガネ屋さんに生まれ、跡をつぐ中、銀河宇宙に出会い、その面白さを伝え続けてきたそのことが宮沢賢治らしくて素敵だと思いました。
ちなみに奥様はコールおもかげ(ちなみにおもかげは鳥取の地名です。面影と書きます)で合唱をしており、昨年きのは振り付けで関わらせていただきました。年齢層が上がってきてしまってと言いながら毎週集い1年に一度発表会を開くこの団体を見ながら、鳥取に幅広く繋がっている合唱文化を思ったのでした。コールおもかげさんはお誘いしたものの今回のゲキジョウ実験にはご参加いただけなかったのですが(動けないわーとか練習参加できないからとか様々な諸事情で)いつか是非その垣根を飛び越えてくださるだろうと信じています。
松本さんとお店の前で通り過ぎるたびにお話するようになり、腕相撲が強いことなども知り(すごいよ!)色々お話ししてきました。先日お店がなかなかあいていないなとおもって気にかけていたらお母様の体調が悪くとお話いただきました。それから間も無くのお別れでした。
私はその方にお会いすることはなく、知らないのではありますが、松本さんと奥さんの言葉がまるでカンパネルラのお父さんの言葉のように聞こえました。(その時はまだご存命でいつどうなってもおかしくないと普通に、冷静に話すのでした)もうどうにもならない、しかしそれをいかに受け入れていくか。
それは世代によって異なると思います。
私は現在40代になりますが身内がいつ死んでもおかしくない年代になり、いかに看取るかを考えるようになってわかることがあります。
全ての世代の人へ、この作品を通して生きることを伝えることができればと私は思います。
松本さんに鳥取銀河鉄道祭の11月2日の夜の回は夜になってしまうし、何かできないでしょうかとお話しました。そこで星を見る会をすることになりました。11月2日夜7時半ごろ、つまり6時の回の公演終了後星を見ましょう。
その話をした時まだお母さんは存命でした。いつ、どうなるかわからないという話をしながら、でもそれはやりましょうと言ってくださったお言葉に甘え、企画します。
全てのひとの一生は星のように輝いています。
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